お金持ちはなぜお金持ちになれたのでしょうか?思考、行動、習慣、人格、運など様々な要素があります。ここではお金持ちの思考と習慣に焦点を当てたいと思います。思考と習慣を身につけることで夢のお金持ちに一歩近づけるはずです。
『自助論』の著者サミュエル・スマイルズの名言はどこかで聞いたことがあると思います。
思いの種をまき、行動を刈り取り、
行動の種をまいて習慣を刈り取る。
習慣の種をまき、人格を刈り取り、
人格の種をまいて人生を刈り取る。by サミュエル・スマイルズ
お金も同じです。思考が行動と習慣をつくり、人格となって価値を作り出すことでお金が入るようになります。「悪いことやって稼いでいる人もいるよね!」という声が聞こえて来そうですね。もちろんそんな人もいますが、それは長続きしないのでここでは王道を紹介しますね。それではお金持ちの思考と習慣については10個紹介します。
- 明確なビジョンがある
- 確固たる自信がある
- お金が大好き
- 感謝の気持がある
- 好奇心が強い
- 思考の力を知っている
- 時間を大切にしている
- お金の流れを考えている
- 先見の明がある
- セルフイメージが高い
偉業を成し遂げた人やお金持ちになった人にはこのような共通点があります。
目次
明確なビジョンがある

お金持ちに最も共通している思考は、明確なビジョンを持っているということです。たどり着きたいゴールが明確になっているのです。1979年、ハーバード大学でMBA(経営学修士)を習得した学生に対して調査が行われました。「未来について明確な目標を紙に書き、それを達成するための計画を立てていますか?」というアンケートです。その結果は以下の通りです。
卒業時
- 明確な目標と具体的な計画を紙に書ている人は3%
- 目標は持っているが紙に書いていない人は13%
- とくに明確な目標は設定していない人は84%
10年後
収入に関して追跡調査が行われました。その結果は予想を遥かに超えるものとなった。
- 目標を持っているが紙に書かなかった13%は、明確な目標がない人の2倍の年収であった
- 目標と計画を紙に書いた3%は、残りの97%の人の10倍の年収であった
ビジョンを明確にするということの効果はとても強力です。様々な書籍でも紹介されていますよね。でも、明確なビジョンを紙に書くという単純なことを後回しにする人は多いものです。ここで大切なことはビジョンを明確にイメージするという結果ではありません。自分にとってのビジョンを作り出す過程で私たちは『自分にとっての豊かさを掘り下げることができる』のです。ビジョンを明確にするという作業自体が豊かさにつながり、お金にもつながっていくのです。
明確なビジョンがある人の習慣

明確なビジョンがある人は、常にそのビジョンを細部まで見直し、修正する習慣を身に着けています。だから、自分にとって豊かさにつながることと、豊かさから遠のくことを知っているのです。ビジョンを持っている人は以下の習慣があります。
- よく手帳に目を通して目標を確認する
- お金は基本的に節約するが、必要なときに惜しみなく使う
- 必要なものを大切にしてシンプルに暮らしている
- ゴールが明確であるため決断が速い
明確なビジョンのある人はお金の使い方も明確です。目標達成に不要なものはとことん節約します。一方で目標達成に必要と考えたら、びっくりするほど豪快に使うのです。倹約家だけどケチではありません。富裕層には生活スタイルはシンプルで質素だけど、お金を使うときには豪快という人が多くいます。それは自分にとっての豊かさを知っているので、お金の使い方がはっきりとしているのです。
確固たる自信がある

お金持ちはお金持ちになることに対して確固たる自信があります。あなたは自信のないお金持ちを見たことがありますか?「えーと」「どうしようかなー」「困ったな…」「自信ないよ…」みたいなタイプがお金持ちになることは稀です。お金持ちは心の中では「お金持ちになるなんてチョロイし、考えてもみなかった!」と思っています。びっくりするくらい当たり前にお金は手に入ると思っているので口に出すこともありません。
この自信は明確なビジョンがあってこそ活きてきます。ビジョンのない自信ほど危険なものはありません。例えば、「俺はいつか上手くいく!ドカンと稼いでやるぜ!」という人は危なっかしいですよね。ゴールがわかっていないので、コツコツした努力ができません。たまたま一時的に収入が増えても浪費してしまいます。ゴールがわからない状態で自信を持つほど危険なことはないのです。
通常はビジョンが明確になるにつれて自然と自信が沸いてきます。自分は人生で何に幸せを感じるのか?どんなことを豊かと感じるのか?誰と一緒に過ごしたいのか?が明確になることでどう生きたいのかがはっきりしてきます。するとすごく不思議なんだけど、自然と根拠のない自信が湧いてくるのです。自分にとって大切なことがわかっているので、それ以外のことは迷わずに捨てることができる感じです。
確固たる自信のある人の習慣
確固たる自信のある人は、あきらめることがありません。正確に言うとあきらめるという発想がないのです。当たり前のように「できる」と考えているので、途中で投げ出すのはもったいないと思っています。リスクや失敗を必要以上に恐れていないので行動力も抜群です。だってどうせできるのですから。
- あきらめるという発想がない。だってどうせできるから。
- リスクや失敗の概念がない。だってどうせできるから。
- 行動力やチャレンジ精神がある。だってどうせできるから。
- 「できるか?できないか?」は考えてすらいない。
よく成功者はあきらめなかったという言葉を聞いて、「あきらめずに頑張ろう」と考える人がいます。それは半分正解ですが、半分は間違っています。彼らは元々「あきらめる」という発想がないのです。彼らは我慢して耐えているわけではなく、ゴールを見据えて夢中に行動しています。要するに「できるか?できないか?」すら考えておらず、夢中になって没頭しているだけなのです。
「あきらめずに頑張ろう」と考える人は、頭が良すぎていろいろと考え過ぎています。考え過ぎて夢中にもなりきれていません。お金持ちになる人は目標を見据えたらあとは「ひたすらやるだけ」というシンプルなことを誰よりもしっかりと行います。そこには「自信があるか?ないか?」という発想すらなく、夢中になっているだけなのです。そのような状態こそ確固たる自信がある状態なのですが、もはや自信のあるなしという考え方はありません。
お金が大好き

お金持ちは例外なく、お金が大好きです。日本ではお金が大好きというと、白い目で見られることがあります。お金に対して「汚い」や「悪い」というイメージを持っている人が多いからです。「お金儲けは悪いことをしないとできない」や「お金は人を堕落させる」と思っている人までいます。実はそんな人ほどお金にガメついと思いますし、実際に日本人の個人寄付額の低さは世界的にも最低レベルです。本当は日本人はお金が大好きなのですが、素直に好きと言えないのでお金への感情が歪んでいるのかもしれませんね。
ではなぜお金が大好きな人ほどお金持ちになりやすいのでしょうか?
それはお金を受け入れることが出来ているからです。ニューヨークでお金の実験が行われました。道行く人々に1ドル紙幣をあげて回ったのです。その結果、面白いことが起こりました。ほとんどの人はそれを「怪しい」や「裏がある」と感じて受け取りませんでした。しかし、お金持ちほどあっさりと「ありがとう」と受け取ったのです。
もう一つお金の実験があります。10,000ドル(約100万円)のお金をあげると言われたらどういう反応をするかを観察した実験です。その結果、普通の人は不信感や罪悪感を感じて受け取ることを拒否しました。しかし、お金持ちほど素直に受け取る人が多かったのです。
この2つの実験から言えることは、お金に対して良いイメージを持っている人ほど、お金を受け入れやすいということです。でもよく考えると当たり前のことですよね。あなたは相手にお金を払う時に「嬉しいです。ありがとうございます。」と言う人と「どうも申し訳ないです。」と言う人のどちらに払いたいと思いますか?また、あなたの商品の値段を決めるときに、「高くすると申し訳ないから安くする」と言う人と「とても良いものだからこれくらいの価値はある」とう言う人ではどちらがお金持ちになると思いますか?
お金が大好きな人の習慣
お金が大好きな人は、お金を大切に扱います。お金が入っている財布もきれいです。そして、お金を使う時も「ありがとう。また帰っておいでね」という気持ちで使っています。
- お金の受け取り上手(受け取ることに罪悪感がない)
- お金を大切に使う
- 財布がきれいでお札も整えている
- お金に温かい言葉をかけている
お金が大好きな人は、お金を使う時は大切に使い、受け取るときは喜びを感じています。そして、私たちは喜んでくれる人にお金を使いたいと感じています。お金は喜ぶ人の元に集まりやすいのです。
感謝の気持ちを持つ

日本一の大投資家、竹田和平さんは毎日40分間「ありがとう、ありがとう、ありがとう・・・」と唱え続け、100万回のありがとうを実践していました。そうやってありがとうを続けていると、些細なことにも感謝ができるようになり、毎日の生き方がすごく変わるというのです。竹田和平さんは以下のように話されています。
ココロっていう奴は、その名の通りコロコロ転がりよるよね。いい場所にも悪い場所にも行って定まらないんだわ。だからね、ありがとうをいっぱい言うの。するといい場所に心が定まるんだわ。それで、ありがとうと言われたほうも嬉しくて、その人の心もいい場所に定まるし、言ったほうも嬉しくなるねぇ。ありがとうは有ることが難いとかくよねぇ。だから奇跡がね。
by 竹田和平
お互いにハッピーだから「ありがとう」はいっぱい言えばいいじゃないかということです。
ではなぜお金持ちには感謝できる人が多いのでしょうか?それは彼らが物事や人に対して、尊敬の念や謙虚な姿勢を持っているからです。彼らは出来事や出会った人に対して尊さを感じています。人生で起こる苦楽は自分にとってありがたいこと(有ることが難い)と捉えているため、小さなことにも感謝の念を抱いているのです。
相手に対して感謝の念を持っている人のもとには、様々な情報や人が集まります。みんなその人のファンになり、その人を助けたいと思うようになるでしょう。
感謝の気持ちを持つ人の習慣
あなたの周りにも、「お金持ちは人をバカにしたり、見下している」と考えている人はいませんか?それは偏見かもしれません。確かにそのような人もいます。しかし、私がこれまでお世話になったお金持ちは、相手の気持ちを大切にして、「ありがとう」をよく口にする人が多かったです。彼らには日々の習慣も特徴的なものがありました。
- 「ありがとう」をよく口にする
- 与えることが好き。プレゼントをよくする。
- 人を大切にする。意見が異なる人も分け隔てない。
- 当たり前と思わない。
感謝の気持ちは「感謝しよう」と思って身につくものではない気がします。成功も失敗も体験する中で、自分が生かされている存在なのだと気が付くことで自然と湧いてくるものだと感じています。私たちは毎日ご飯を食べて、屋根の下で眠ることができます。人類の歴史を振り返ると、これは当たり前のことではありません。
『ありがたい』の反対は『あたりまえ』です。生活の中の一つ一つに対して『あたりまえ』ではなく、『ありがたい』と感じることができると人生は驚くほど穏やかになります。
好奇心が強い

豊かなお金持ちは好奇心が旺盛で毎日をワクワクと過ごしています。物事への関心が強く、新しいことを知りたいという気持ちが子供のように強いのです。仕事や趣味も納得がいくまでとことん学んだり、人の話を聞いたりしてのめり込んでいきます。好奇心旺盛な彼らは、ときどき子供のような表情で喜び、人を引き付ける魅力があります。
そして、好奇心が強い人ほど物事の上達速度が速いです。好きこそものの上手なれと言いますが、まるで夢中になって遊ぶ子供のように成長も早いのです。アイシュタインも言っています。
私には特殊な才能はありません。ただ、熱狂的な好奇心があるだけです。
by アルバート・アイシュタイン
この好奇心の強さは特に最初の一歩を踏み出す時に大切です。私たちの周りにはやりたいことがあると言いながら、「今は忙しいから」や「今はお金がないから」と行動を起こさない人がいます。このような人は時間やお金に余裕ができても一歩踏み出すことはありません。
そして、一歩を踏み出さない限り普通の人がお金持ちになることはありません。お金持ちはみんなと違うことをしたからお金持ちになったのです。好奇心が旺盛な人は、忙しさやお金のなさなど言い訳を探す前に一歩を踏み出せる行動力があります。
インターネットが発達した現代では知識はすぐに一般化されてしまいます。おいしい情報も広まるのが早いため、チャンスは行動を起こす人のもとにしか集まりません。そのチャンスをつかむ可能性が高いのは、好奇心が旺盛でアンテナを張っている人なのです。
好奇心が強い人の習慣

好奇心が強い人は勉強熱心です。読書が好きで自分よりも優れた人から学びたいとも考えています。また、優れた人を求め、人の話を素直に聞くことができます。学ぶことに喜びを感じる人は、多くの人から吸収して成長します。一方で、勝ち負けに喜びを感じる人は自分より優れた人を避けるため、学びに限界が出てきます。好奇心の強い人は成長する習慣を自然と身につけていくのです。
- 本をよく読む
- 自分より優れた人と付き合う
- 聞き上手
- 素直に聞く
好奇心とは物事を楽しんで学ぶ力です。自分が少しでも興味を持ったことはすぐにやってみましょう。逆に興味がないものでもあえてやってみることでわかることもあります。好奇心を持ってやってみた様々な体験は私たちの自己理解を深めてくれます。
自分にとって豊かさを感じるものは何か?自分が人生をかけてやりたいものは何か?逆に自分が人生で時間を使いたくないものは何か?自己理解が深まると、自分の可能性や関心はさらに広がり、豊かな自分のあり方が見つかっていくでしょう!
思考の力を知る

思考は現実化します。これを言うと時々怪しまれるので普段は言いません。このブログは私が思ったことを発信しているブログなので、自由に表現できます!私はイメージを明確にすることで、夢を叶えてきました。詳しくは思考は現実化する?2023年までに実現することを考えた!の記事でも紹介しています。
あなたは基本的にはあなたがイメージした通りの人生を生きています。イメージしたことが何%叶うかは運の要素もあります。しかし、イメージしたことの範囲内のことが現実になっているのです。様々なビジネス書や自己啓発本も言い方は異なりますが、同じことを伝えています。ナポレオン・ヒルの名著『思考は現実化する』にもこう書かれています。
思考というものは、一つの実体、しかもその思考の内容そのものを現実化しようとする衝動を秘めている実体、といってもよい。それは強力なエネルギーを持っている。それゆえ、思考が明確な目標、忍耐力、あるいは強い願望とあいまって成功に向かって作用し始めるとき、思考は強烈な実体になる。こうして、人間は自分が考えているような人間になるのである。
by ナポレオン・ヒル
お金持ちたちはこの思考の力に気づいています。限界や制限はそこにあるものではなく自分で作っているとわかっているのです。
これはよく考えると当たり前のことでもあります。「空なんて飛べない」と考えている人は飛行機を思いつきません。万が一、思いついても作ろうとしないでしょう。同じように「お金持ちにはなれない」と考えている人は、なれるような行動は起こしません。また、「いつかお金持ちになりたい」という人も、「いつか」と考えており、将来も「いつかお金持ちになりたい」という自分の現実が実現するでしょう。
思考を実現化させようと思うと、細部までイメージを明確にする必要があります。「夢が叶ったらいいな」という思考では、将来も「夢が叶ったらいいな」と考える自分の姿が実現します。具体的な夢をイメージして3年後はこうなって、5年後はこうなって、10年後はこうなっていると明確にイメージするのです。
思考の力を知る人の習慣
思考の力を知る人は、自分の発する言葉や他者の思考が自分に与える影響を知っています。だから、思考の力を知る人ほど前向きな言葉を発するように注意し、ネガティブな言葉を発する人から離れていきます。また、テレビなどのネガティブな内容の多い情報も意図的に避けます。(テレビを1日1時間以上見る人の割合はお金持ち33%、貧乏人77%)。
- 自分にとって豊かな人生をイメージしている
- 前向きな言葉を使う
- 前向きな人と付き合う
- テレビや悪口など自分を豊かさから遠ざける情報に触れない
類は友を呼ぶという言葉通り、人は同じような思考を持った人で集まります。ならば、自分の理想に近い人と一緒にいることで自分の思考レベルを高めることもできます。さらに理想の人になったつもりで行動すると、いつの間にかその思考が身に付き、行動と習慣が代わり、人格まで変わってきます。
リンゴの種からリンゴの木が生え、リンゴの実がなります。あなたの思考から行動が起こり、人生という果実がなります。
時間を大切にする

お金持ちになればなるほど、何よりも時間を大切にします。お金は失ってもまた手にすることができます。しかし、失った時間を取り戻すことはできないからです。お金持ちは有限である時間を自分が豊かに暮らすために真剣に考えて使います。限られた時間の質を高めることに本気なのです。
例えば、お金持ちはあまりテレビを見ません。ネガティブな情報の多いテレビを何となく見るのは、大切な時間の浪費だと考えるからです。また、買い物の基準は豊かさと時間で考えています。高級車を購入するときに、その車を得るために自分が働かないといけない時間と、高級車に乗ることで感じられる豊かさを天秤にかけて即座に決めます。そして、ほとんどの商品は豊かに感じるためには不要だと節約します。しかし、自分がこれは良いと感じたものには惜しみなくお金を使うのです。
時間を大切にする人の習慣
お金持ちは時間は尊いものであると考えているため、時間に対してはシビアな人が多いです。待ち合わせに遅刻したり、優柔不断でいつまでも決められない人を信用しない傾向があります。決断も早く、失敗しても悩む時間さえもったいないと考えて次のことを行います。
- 即断即決して即行動する
- 失敗しても切り替えが早い
- メニューを選ぶのに迷わない
- 死生観を持っている
また、時間を大切にする人は習慣的に死について考えています。私たちは誰もが致死率100%です。必ず死にます。自分は着実に死に近づいているという実感がある人は、今を大切に生きようと思えます。限られた時間を大切にし、自分の生き方を大切にするのです。
逆に、ほとんどの人は死について考えていません。なぜか時間はいっぱいあると勘違いしています。だから、多くの人が人生の時間をそれほど大切じゃないことのために使っているのです。その高級車や豪邸は、私の命である時間を沢山使って働いてでも買う価値のあるものだろうか?どういう風に考えると、実はほとんどのものがあなたの人生の時間を使ってまで買うに値しないものだとわかると思うのです。
お金の流れを考える

お金持ちは、お金の流れをみています。私たち個人にはお金の入り口(収入)と出口(支出)があります。私の支出は誰かの収入につながっており、誰かの支出はまた他の誰かの収入になっています。このお金の流れを見ているのです。
たとえば、Aさんは会社から給料をもらい、生活費や貯金や娯楽費、子供の教育費として使います。子どもの教育費としては塾に払われたお金は塾の講師の収入になります。塾の講師はこのお金を将来独立するために銀行に貯金し、そのお金は事業で困っている会社に借入金として貸し出されていきます。
このようにどんな人が何にお金を使い、どのようにお金が流れていくかをみると、社会全体のお金の流れが少しづつ見えてきます。時代によってはIT産業にお金が流れている時もあります。AIや遺伝子工学にお金が流れる時もあります。その時代のお金の流れを見極めることができると、その中で自分にできることを見つけて、お金の流れが自分を経由するように工夫しているのです。
ですから、お金持ちになる人はお金の流れが良いところに自ら移動します。介護職や事務職などお金の流れが悪いと感じたところからは離れていきます。これは『お金持ちになる』という視点で見た時の考え方ですので、介護職や事務職が豊かではないと言っているわけではありません。単純にお金の流れが良い業界ではないだけです。そして、お金の流れが悪い業界でお金持ちになるのはかなり難しいことなのです。
お金の流れを考えている人の習慣
お金の流れが見ている人は、お金は世の中をまわっているということがわかっています。ですから、お金に対する執着がなく、お金の使い方が上手です。お金を気持ちよく使うことができ、自分も相手も喜ぶ使い方を心がけています。相手と信頼を築くようなお金の使い方をするのです。お金を喜んで使うことができるから、喜んで受け入れることができて、より多くのお金が流れてくるようになるのです。
- お金を何に使いたいかが明確
- 心の底から喜んでお金を使える
- 税金を気持ちよく払える
- お金に対する不安がない
また、お金の流れが見えるようになると、お金に対する不安がなくなってきます。お金の不安は、お金の流れが見えないから失う心配ばかりをしている状態です。お金は自分のところに流れてくることを知り、その流れを大きくするためのお金の使い方を磨けば、お金に関する不安はなくなっていくのです。言うは易し、行うは難しですがお金の流れを意識してみるとどの業界が華やかなのかは一目瞭然となります。
先見の明がある

人生は選択の連続です。お金持ちは一つ一つの選択がどのような結果につながるか先の世界を見ています。今日の行動が1年後、5年後、10年後にどのような結果につながっているかをイメージしているのです。
例えば、携帯電話やインターネット、スマートフォンが販売された当初、多くの人はこの技術が世界を変えるものとは思いませんでした。インターネットは接続するだけで何十秒もかかり、値段も高くて実用的ではないと評価されていたのです。
しかし、中にはインターネットが私たちの生活を大きく変えるという世界を見た人たちがいました。その人たちは、いち早くインターネットビジネスに参入し、インターネットが普及すると同時に莫大な利益を上げたのです。それがマイクロソフトを立ち上げたビルゲイツやアップルを立ち上げたスティーブ・ジョブズです。
先見性を養うためには、3つのことが大切です。シンプルです。
- 過去から学ぶ
- 現在のトレンドを学ぶ
- 未来の世界をイメージする
歴史は繰り返します。過去から学び、時代のトレンドを注意深く学ぶことで未来の方向性が見えてきます。そして、未来の世界をイメージすることで先見の明が磨かれるでしょう。一方で、インターネットが普及した現代では、未来がどのようになっていくのかをイメージするのは難しくはありません。賢い人たちがすでにこうなるだろうと予測を立て、私たちはそれを知ることができるからです。先見の明は以前と比べると重要になってきていないのかもしれません。
最近では行動力の方が重要だと思います。情報があふれる社会の中では、多くの人が「これはチャンスだ!」と気づくことがあります。しかし、実際にチャンスをつかむための行動を起こすのはごく少数です。ですから、他者が成功したビジネスをみて「昔、自分も同じことを考えたのに・・・」という人が出てくるのですね。アイディアには昔ほどの価値はなくなってきました。
先見の明がある人の習慣

先見の明があるというのは、投資という考え方が身についているといことです。投資とは将来のために、今のお金や時間、労力を使う事です。お金持ちは将来の収入や自分の成長、健康や人脈のためにお金を使うことを惜しみません。逆に将来の役に立たないテレビ番組をみたり、ギャンブルや無駄遣いにはお金をかけることもありません。
- 自分の成長や健康にお金をかける
- 投資をする(お金を働かせる)
- 人脈を大切にする
- 無駄な時間やお金を使わない
トマ・ピケティは名著『21世紀の資本』で、いつの時代も投資して得られる収益の上昇率は、労働によって得られる収益の上昇率より大きいと証明しました。有名なr>gの法則です。資本主義社会では投資を行う金持ちと投資を行わない人の格差は広がっていく一方だと証明されているのです。今後、この傾向はより顕著になっていきます。仕事や暮らしに対しても投資という考え方はより浸透していくことでしょう。
セルフイメージが高い

セルフイメージとは「自分について、抱いているイメージ」のことです。お金持ちはセルフイメージがとても高く、自分のことを肯定的にとらえています。自分の強い部分や弱い部分を受け入れており、自分の価値を自分で認めています。自分の生き方を知っており、自分の感情や生活を大切にしています。人生の責任を自分で負い、自分の選択が未来を決めると考えているのです。
逆にセルフイメージが低いと人はどうなるのでしょうか?世間体を気にしたり、認められようと必死で頑張ったり、自分にダメ出しをするのが得意になります。相手が自分を大切に扱ってもそこに罪悪感を感じ、褒められても素直に受け取れません。能力のある人には嫉妬し、能力のない人を見ては優越感を感じます。人生の基準は他人から評価されることであり、常に他者を基準に生きています。
心理学の分野では、人のセルフイメージの高低は能力の高さよりも結果に影響を与えるとわかっています。例えば、「自分は人間関係が得意でみんなから好かれる」というイメージを持っている人は人から好かれやすく、「自分は将来お金持ちなる」と考えている人はお金持ちになりやすいのです。セルフイメージには以下のような分野があります。
- 人間関係
- 勉強
- 仕事
- 収入
- 地位
- 恋愛
- 健康
- 運動能力に関する分野
セルフイメージが高い人は長所で尊敬されて、短所で愛されます。逆にセルフイメージが低い人は長所で傲慢になり、短所で劣等感を感じます。セルフイメージの高さは自分自身の人生を楽しむためにとても重要になるのです。
また、「セルフイメージが高すぎると傲慢になる」と考える人がいますが、それは「セルフイメージの低い人が俺はすごい」と勘違いしたときに起こります。セルフイメージが高い人は自分の価値に確信を持っているため、自分と相手を比較しません。もちろん、他者の価値も信じているため、相手を大切にすることはあっても傲慢になったり優越感に浸ることもありません。
セルフイメージが高い人の習慣
セルフイメージが高い人は素直な自分を大切にしています。嫌いなことよりも好きなことにエネルギーを注ぎます。誰かに認められようと見栄を張ることもなく、謙虚で自分の弱さを隠したりもしません。多くの人の価値を信じているため、相手を尊重し、相手から尊重されるのです。
- 自分の弱い部分を理解したうえで認めている
- 好きなことを大切にする
- 謙虚で素直
- 見栄を張らない
セルフイメージを高めるためには、「高めるぞ!」と意気込む必要はありません。セルフイメージを高めたいという気持ちは「私はセルフイメージが低い」と宣言しているようなものです。セルフイメージは自分の本当にしたいことや感情、思考に深く気づき、受け入れることで自然と高まります。能力があるから高いというわけでもなく、自分のことを理解することで湧いてくるものなのです。
それでもセルフイメージを高めたいという人は、「夢中になれるものを見つける」ことがおすすめです。何かに没頭している人には「自分」という概念がありません。とにかく全力でこれをやることが好きというものがあれば、そこに我はなくなるのです。無我の境地ですね。矛盾しますが、本当にセルフイメージが高い人はセルフ(自分)という発想がなく、ただ今に集中するのみなのです。他者を気にするこもなく、自分の好奇心に突き動かされて自分自身を大切にしています。
まとめ

お金持ちが大切にする10の思考と習慣について考えました。振り返ってみると、シンプルであなたも聞いたことのあるような内容かもしれません。「このくらい知っているよ!」という声が聞こえてきそうですね。これらの10の思考と習慣は全て身につけなければならないというわけはありません。誰でも長所と短所があります。自分の良い部分を伸ばしていけば良いと思います。短所は相手があなたに人間味を感じるポイントでもあるので、大切にとっておくのもありです。
最後にお金持ちになるために最も大切なことを一つあげるとすると、私は『明確なビジョンを持つこと』だと思います。ビジョンがない放浪生活はそれはそれで楽しいかもしれませんが、迷子になりやすいです。ゴルフカップがどこにあるかわからないのにゴルフをするようなものですね。
そして、ビジョンを持つとは自分が幸せな状態について深く知ることです。ビジョンの中身が大切なわけではありません。ビジョンを明確にする過程で自分は何に豊かさを感じるかが明確になるのです。自分にとって豊かな状態を知っている人は、お金や仕事や人間関係に振り回されることもなくなります。自分を深く理解できているから、自分にとって真に大切なことがわかるのです。私はお金持ちになるよりもこっちの方が大切だと思っていますよ。
長文を読んでくれてありがとうございます。
それではEnjoy Yourself!