仮想通貨投資

知っておきたい!仮想通貨の基礎知識

仮想通貨投資をはじめようか迷っている方の中には、仮想通貨とはどういうものかよくわからなくて不安という方もいると思います。仮想通貨に興味があっても、基礎知識がないと一歩を踏み出せませんし、踏み出すべきでもありません(笑)。

 

仮想通貨とはどういうものなのかを知っていると、自分の取るべき付き合い方も見えてくると思います。ここでは仮想通貨の基礎知識について紹介します。

 

仮想通貨とは?

 

そもそも仮想通貨って何なのでしょうか?仮想通貨とは、その名の通り一般的な通貨と違って目に見える形では存在しない「仮想」の「通貨」です(笑)。つまり、紙幣やコインのように実物としては存在しません。

 

ではどこにあるのかというと、電子データとしてネット上の複数コンピュータに存在しています。複数コンピュータでデータを記録・共有・相互監視したり、不正防止のために暗号技術を使うことで、データを改ざんできない仕組みになっているのです。

 

実物が存在しないデータだけの通貨と聞くと、不安になる方いるかと思いますが、仮想通貨は以下に紹介する様々な技術によって不正を行うことができないデータとなっています。実際に、仮想通貨の代表であるビットコインは誕生してから現在まで不正な取引が一度も行われたことがありません。

 

ビットコインの概要としては以下の動画がわかりやすいですよ(2分6秒)。

 

 

改ざんできない「ブロックチェーン技術」

 

ブロックチェーン技術は仮想通貨の根幹を支える技術です。分散台帳管理技術とも言われています。ブロックチェーンは名前の通り、データをチェーンでつないで共有することによって、データ管理者を分散する技術です。

 

たとえば、銀行は中央サーバーが全ての取引記録を管理しているので、侵入されてしまうと取り返しがつかないことになりますが、ブロックチェーンは不特定多数のデータ管理者が存在します。

 

そのため、一つのデータがハッカーに攻撃されても、他のデータは正しい取引記録になっているので、改ざんができない仕組みなのです。唯一、改ざんする方法として51%のデータを同時に攻撃して改ざんすることは仕組み上可能です(51%攻撃)。

 

しかし、超高性能コンピュータをものすごい数で動かして同時に攻撃しなければなりません。億単位の資金をかけても難しいと言われており、現在の技術では改ざんが不可能と言われています。さらに、改ざんができるくらいの環境を整えられるくらいなら、以下に説明するマイニングを行った方が儲けることができます。

 

マイニングという仕組み

ブロックチェーンではデータを分散して管理していますが、では新しい取引データはどのように記録されているのでしょうか?ブロックチェーンでは新しい取引を認めて、データベースに追加する作業のことをマイニングと呼び、マイニングを行う人をマイナーと呼びます。

 

マイナーはプルーフオブワーク(PoW)というシステムによって、取引を承認・記録するための膨大な計算処理をすることで、その報酬として仮想通貨(ビットコイン)を得ることが出来ます。

 

この計算は早い者勝ちで、1番早く答えを出したマイナーがブロックチェーンに取引を記録して、その報酬としてビットコインを得ることができるのです。

 

仮想通貨は様々な種類のものがある

仮想通貨の代表はビットコインですが、実は2000種類以上の仮想通貨が存在します。ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインと呼ばれており、それぞれ特徴や目指しているビジョンも異なります。

 

技術的にはビットコインよりもはるかに優れているアルトコインもありますが、まだまだ仮想通貨市場は黎明期であり、仮想通貨市場の資金のほとんど(2017年10月で約50%)はビットコインが持っています。

 

アルトコインはビットコインの価格に影響を受けやすく、より価格が乱高下するため、ハイリスクハイリターンの投資になります。技術的にはビットコインより優れたものも多いため、今から目ぼしい通貨に投資して長期保有しておくと、数年後にすごく値上がりしている可能性もあります。

 

代表的なアルトコインにはイーサリアム、ライトコイン、リップル、DASH、モネロ、ネムなどがあります。それぞれの通貨にはビジョンがあり、私はビジョンに共感した通貨を応援しますが、今後の値上がりが最も期待できそうな通貨に投資しても良いですし、あなたの好みに合った通貨を選んでよいと思います。

 

仮想通貨は取引所で価格が決まる

 

仮想通貨に価格がついているのは、取引所が通貨の売買をサポートしているからです。取引所には仮想通貨の売買をしたいユーザーが集まり、価格を決めて取引を行います。現在の取引価格よりも、あまりに安く買いたい場合や、逆に高く売りたい場合は取引がなかなか成立しません。

 

誰もが欲しがる人気の通貨は価格が高くなっていきますし、逆に誰も欲しくない通貨は人気が落ちて売買がほとんどできなくなるものもあります。取引所ではビットコインを中心に様々なアルトコインが売り買いできます。

 

仮想通貨の売買をするには取引所への口座開設が必要です。取引所には様々な特徴がありますが、自分のスタイルに合った取引所を使用すると良いでしょう。代表的な取引所を5つほど開設しておけば、ほとんどの取引はできてしまいます。

 

仮想通貨は価格の乱高下が激しい

仮想通貨は他の投資商品に比べ価格変動が大きいです。つまり大きな利益を手にできる可能性がありますし、一気に資金を失うリスクもあります。仮想通貨市場自体がまだまだ株式市場と比べて小規模なため、価格の変動が激しいのです。

 

また、仮想通貨関連の法律自体もまだ整備されていません。仮想通貨に関するインサイダー情報や政府の規制など法律自体が未整備なため、価格が安定しないのです。

 

現在(2017年10月)は仮想通貨市場も黎明期であり、高騰と暴落を繰り返しながらも価格は上昇しています。市場が熟してくると、値動きも安定してきますが、大きく儲けたいという方はなるべく早いうちに投資した方が良いでしょう。

 

もちろんまだまだ仮想通貨市場は不安という方は、投資すべきではありません。不安を抱えたまま投資すると、値動きを気にして精神を消耗してしまいますよ。経験ありです(笑)

仮想通貨詐欺のリスクに注意

仮想通貨はまだまだ投資家を守るための法律が整備されていません。仮想通貨投資の人気が高まるにつれて、仮想通貨詐欺も横行しています。特に2017年はアルトコインの高騰により、資金を集めるために全く不可能なビジョンや計画性のない通貨の発行が目立っています

 

「絶対に値上がりする」や「最低保証価格がある」など怪しい情報には十分に注意しましょう。また、仮想通貨市場では株式市場で禁止されているインサイダー取引が普通にあります。価格を吊り上げるためのポジショントークも万歳であるため、どの情報が正しくて、どの情報が誤りなのかを判断することはとても重要です。

 

私個人の意見としては、正確で正しい情報を個人投資家が入手するのは限界があると感じています。朝から晩まで情報収集するために生きているわけではないので(笑)、私は基本的には応援したいビジョンを持っている通貨に投資したら長期保有です。

 

あなたがどのようなスタンスを取るにせよ、仮想通貨市場には詐欺もあることを頭に入れて取引を行ってくださいね。

税金を考える

仮想通貨投資にも所得税が発生します。サラリーマンの方も20万円を超える利益を出せば申告が必要になります。投資を行う上で所得の申告は必要となりますので、詳しくは税理士などに相談するようにしましょう。

仮想通貨は賛否両論

 

 仮想通貨への投資は賛否両論です。インターネットやスマーフォンの黎明期、新しい技術に対して賛否両論起こったように、仮想通貨についても意見は分かれています。

 

仮想通貨賛成派

『仮想通貨革命』という本を執筆されている経済学者の野口悠紀雄さん。

ビットコインは通貨史上の大きな革命であるばかりでなく、まったく新しい形の社会を形成する可能性を示しており、ビットコインはその始まりにすぎない。Googleが出資を行い各国の銀行が実証実験に参加しているリップルとビットコインの仕組みを貨幣以外の対象に拡張しようとする試みのイーサリアムは大きな可能性を秘める。

出典:仮想通貨革命

 

廣末紀之氏(ビットバンク 代表取締役CEO)

現在の仮想通貨市場全体の時価総額は10兆円程度で、うち代表的なビットコインは5兆円程度です。これはみずほフィナンシャルグループの時価総額と同程度の規模です。仮想通貨は「お金のインターネット」だと話しましたが、もしインターネットに価値をつけたとすれば5兆円ですむことはないでしょう。新しい技術は、とかく誤解されます。インターネットも登場した当初は「オタク」とか「キモイ」と言われ敬遠されていました。仮想通貨に関してもさまざまな声が聞こえてきますが、要するに情報の非対称性が存在しているということです。これは、投資家目線で言えば、すごいチャンスだと思います。

出典:Kabutan

 

株式会社ビットポイントジャパン代表取締役社長小田玄紀さん

現状では仮想通貨が投資・投機対象としてのみ注目を浴びていますが、これは正しい状態ではありません。決済や送金のように、“仮想通貨を活用することで日常生活がお得になる”ことが重要です。そうした意味では将来は明るいです。

出典:excite.ニュース

 

仮想通貨否定派

世界銀行総裁Jim Yong Kim氏

ブロックチェーン技術は皆が期待を寄せる技術ですが、ビットコインがブロックチェーンを通貨へと応用した数少ない例の一つであることを覚えておく必要があります。他の例は基本的にネズミ講でしかないため、もしブロックチェーンを利用するのであれば搾取に使われないよう気をつけなければなりません。

出典:THE COINTELEGRAPH

 

ロシアのプーチン大統領

バーチャルな通貨や暗号通貨は普及してきており、すでに一部の国では本格的な決済手段、投資資産になっていると同時に深刻なリスクがある。ビットコインは、脱税やテロの資金調達、犯罪行為によって獲得した資金の洗浄のチャンスを与えている。

 

米銀JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者(CEO)

ビットコインは良い終わり方はしないだろう。これは詐欺であり、最古のバブルと言われる17世紀オランダのチューリップバブルより悪い。

出典:Bloomberg

 

しかし、この発言のあとJPモルガンがビットコインを大量に購入していることが発覚しています。株の世界でも儲けるために仕手発言はありますが、このような露骨な行為はひどいですね(笑)。

 

 

ビットコインについて批判しているダイモン最高経営責任者ですが、JPモルガンは2017年5月にZcashという仮想通貨との技術提携を発表しています。さまざまな発言を見てもブロックチェーン技術には関心を持っているようです。

 

仮想通貨については賛否両論ありますが、現在のところ価格上昇が続いており、賛成派の勢いが強いという感じです。反対派の中にはビットコインには否定的だけど、ブロックチェーン技術は素晴らしいと発言している人もいます。

 

私自身はビットコインの価格の高さに不安も感じています。ビットコインよりも優れた仮想通貨が数ある中で、ビットコインの価格のみ圧倒的に高いからです。いつかはより優れたアルトコインによってビットコインの価格が下落するのではないかと考えています。

 

仮想通貨の正しい知識を身につけて取引を

 

仮想通貨投資をするにあたって基礎的な知識を紹介しました。仮想通貨市場はまだまだ黎明期で不安に思って参入されない方が多くいるのも事実です。投資は先行者が優位となるので、参入するなら早い方が良いのですが、あまりに知識なく参入するのは危険です

 

私は通貨のビジョンに共感できるもののみに投資しますが、投資の基準は人それぞれ合って良いと思います。まずは興味のある通貨に少額投資をして、仮想通貨の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

仮想通貨投資に興味がある方は、以下の記事も参考になりますよ。不安を感じず投資するためのコツを紹介しています。

 

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