成功するためにまず何から始めるべきかという質問の答えはとても簡単で「自分の一番好きなことをする」ということだ。私が多少なりとも投資で成功できたのは投資が好きだったからだ。料理が好きならレストランを始めればいいし、ダンスが好きならダンサーになればいい。何よりも自分の好きなことを一生懸命にすることが成功への近道だ。
多くの賢人たちが成功のための秘訣は「好きなことをすること」と語ります。それは好きなことをすることが人生を楽しみ、物事を深め、自分を成長させて豊かになる秘訣だからです。そして、わざわざそれを語るということは、「嫌いなことをしている」人の方が圧倒的に多いからです。
冒険しないと、つまらない人生になってしまう。
一般的に人は「やりたい」ことがあってもお金や仕事、家族のことを理由にはじめません。人生は一度きりです。もしあなたがあと3か月しか生きられないとしたら、今と同じことをやり続けますか?もし、その答えがNoであるなら、今はつまらない人生を送っていることになります。冒険するか、つまらない人生を受け入れるかは自分が選ぶべきことなのです。
初めの頃の損から多くを学んだ。
失敗しないことが大切なのではなく、失敗から何を学んだかが重要です。そして、失敗することがあると考えながらも『私は一流の投資家である』という確信を持つことがもっと大切です。
投資で失敗する人には、ふたつ特徴がある。ひとつは「知らない分野に投資する」こと。未知の対象にお金を投じるなんて私ならできないね。そしてもうひとつは「大衆に流されること」。大抵の人は価格が上がっているときに買いたがるけど、それだと滅多に勝てない。いわゆる「有力情報」には耳を傾けないこと。それで行動するのは大衆だ。
多くの投資家がわかっていてもできないことの一つです。大衆に流されて自分の土俵以外で戦っていると、待ち受けているのは大衆と同じ結果です。つまりあっさり負けます。自分の目で見て、耳で聞いて、頭で考えるべきです。
投資対象が見つからないうちは、観察とリサーチを怠らず、お金を貯めておけばいい。
一流の投資家はチャンスを待つことができます。上昇した相場に安易に飛び込んだりしませんし、バブルに飛び乗ったりもしません。観察とリサーチを繰り返してここだと確信したタイミングで勝負するのです。あれもこれもと手を出すよりも、自分にとって確実と思えるもので勝負をするのです。
成功する投資家は独立独歩で行動し、大衆に逆らう。それは難しいことだが、大衆が見過ごすような割安な投資対象を見つけられるようになれば、投資は上手くいくはずだ。勇気はいるけどね。
ジム・ロジャーズの投資哲学が表れています。独立独歩で行動できないようでは投資をはじめてはいけません。投資はまだ見つけられていない割安を見つけて投資したら、時期が来るまで辛抱強く待つことが大切なのです。
世の中には、とても頭がいいのに成功していない人たちがたくさんいます。容姿端麗でも、才能に恵まれていても、学歴が高くても、まったく芽が出ない人がいる。成功するのは、粘り強くやり続けられる人だけです。だから諦めてはいけません。
一流投資家の誰もが投資で大きな失敗を経験します。それでも諦めずに続けられた人だけが大成できるのです。成功するかどうかは本人の才能よりもセルフイメージが大切です。成功すると決めている人は決してあきらめません。なぜならはじめから自分が成功するとわかっているからです。あなたは自分が投資で成功するという確信を持ち続けることができるのであれば、必ず投資を続けるべきです。
私は常に、投資で成功したければ学や歴史を学ぶべきだといってきました。いつの時代も根本的な部分で世界には何も新しいことなど起こっていません。過去に成功しえなかった政策というものは、時をおいてもうまくいった試しがないのです。
歴史をひも解くと国家の繁栄と衰退はまるで鏡写しのように同じ道をたどります。そして、経済も金融も同じように成功と過ちを繰り返すのです。ウォーレン・バフェットもジム・ロジャーズと同じように「我々が歴史から学ぶべきなのは、人々が歴史から学ばないという事実だ。」と語っています。
数字や資料を読み、その会社や国のことについて徹底的に調べる。それが面倒なら投資なんてしない方がいい。調査するうえで、情熱はとても需要な要素です。粘り強さに加えて、情熱がなければ成功はできないでしょう。
投資を志す人の中にもチャートには興味がなかったり、歴史や社会情勢に興味がない人もいます。投資に必要なことを全てをやる必要はありませんが、自分の得意な分野に関することは徹底的に調査し、誰よりも情熱を持って考える必要があります。あなたが投資の世界で戦う相手は、投資に命を懸けている世界中の機関投資家です。個人投資家が機関投資家に勝つためには徹底的な情熱が必要です。
それぞれの国では、人々の暮らしぶりを観察するようにしています。そこから「何か」を感じ取るのです。街を歩いているときも、私はそこで「何が起きているのか」に気を留めます。行き交う人の洋服に注目し、いまその国でどんな流行があるのだろうか、といった具合です。ピンとひらめいたら、その洋服に関わる会社の株式などを調べるのです。
投資家の仕事は観察して学ぶことです。投資家にとって、ほとんどの時間は投資対象の調査や研究に費やされます。チャンスの種はそれを探している人にしか見つかりません。人は自分にとって興味のあることしか目に映らないからです。ですから自分の興味のある分野で戦うことが重要なのです。
私はお金で自由を買いたかったのです。会社勤めをしていたら、なかなか思うように自分のやりたいことを実現できない。私の目標は、人生でやりたいことのできる自由を手に入れることであり、そのためにお金を稼いだのです。ですから、いまでもやりたいこと以外のことにはお金をほとんど使いません。
お金持ちに浪費家が多いというのは嘘です。お金持ちは自分にとって大切なことがはっきりしています。自分にとって重要なことにはお金を惜しみなく使い、不要なことには一切使いません。人生についても同じです。人生を豊かに生きる人は「やりたくないこと」には一切時間を使いません。そして「やりたいこと」には惜しみなく時間を使うのです。
私はもともとテレビを観ません。なぜ多くの人がテレビを観るのかがわかりません。シンガポールの家にもテレビは置いておらず、もっぱらBBC(イギリス公共放送)のラジオ番組を流しています。
ジム・ロジャーズの生活は大衆の生活とかけ離れています。数年かけて世界中を旅して回ったり、国家の重役と会談したかと思えば、闇市などアンダーグランドな世界で情報を収集したりもします。多くの人がやっている生活ではなく、自分自身がやりたい生活を大切にするからです。
自分で自分の進路を決めるべきだ。
自分が大好きなことを仕事として選ぶべきだ。
特にやりたいことが見つからないのならば、必死に探すべきだ。
やりたいことがなければ人生は色あせてしまいます。何となく生きて、何となく死んでいくでしょう。やりたいことは行動を増やすことでみつかります。できないことをやってみたり、新しいことをはじめたり、いつもと違う方法で行動してみましょう。やりたいことは必死に探すべきものに値するほど人生を豊かにしてくれると思います。
バブルはいつも同じサイクルをたどる。相場が安い時は、割安をねらって一部の人が買いにくる。相場が上がり始めると、ファンダメンタル的に良いとかチャート的に良いとかいってさらに多くの人が買いにくる。次の段階になると、上がるから買うということになる。そして最後に魔法の段階に到達する。人々はヒステリーのように買いたがる。相場は永遠に上がり続けると思うからだ。
大衆が相場は永遠に上がり続けると考え、「価格は~まで上がる」や「今のうち買っておけ!」なんて言葉が出たら撤退の時期です。大衆と同じように動いてはいけません。一流の投資家は大衆の悲観で買って、楽観で売ります。
私は人生を楽しむ自由を手に入れたかった。人生は短い。遠くまで行け。そして深く考えよ。まず最も大事なことは、殺されないようにすること、二番目が人生を楽しむこと、三番目は世界を知ること。それがわたしのプライオリティです。
この平和な時代に「殺されないようにすること」が最も大切なプライオリティーというのは、世界中を冒険するジム・ロジャーズらしい一言ですね。人生は短いです。将来のことなど考えても意味がありません。やりたいことは今やるのです。
退職金を投資して拙した人たちは、口をそろえてこう言う。「銀行員や証券会社の営業担当者に言われた通りの金融商品を買ったら損をした」と。そもそも投資は、自分の頭で考えてやるべきことだ。だから銀行や証券会社の人などに頼らず、自分で理解できるものだけに投資すべきなんだ。
投資で失敗することの多くは、自分自身で理解せず、判断できないものに投資するからです。なぜあなたがこの商品に投資するのか明確の理由を1冊の本として書き上げることができないようなら、その投資はするべきではありません。また、なぜ銀行員や営業マンが金融商品を勧めるかを考えるべきです。それは彼らが儲けるからであって、もし本当にあなたが儲けられる商品であれば彼らは自分で買います。
大金を手に入れたいなら分散投資に抗うべきだ。投資は分散すべきだとアドバイスを受けることが多いだろう。しかしそれでは破産はしないものの、大金も手にできない。
分散投資は多くの資産を持つものがやってこそ意味があります。まだ多くの資産を持たないものは、少ない資金を一つのものに集中する方法が良いのです。分散していてはいつまでかかるかわかりませんし、投資の精度も落ちるからです。まずは自分の強みを発揮できる1つの分野に集中して資産を築く必要があります。分散投資は資産を築いてから行うものです。
私は決して優秀な学生ではなかったから、できる限りの知識を得たと思える瞬間まで、勉強の手を緩めないと決めました。仕事をやり続ける、学び続けるというのは、狂気と紙一重ともいえるくらいのこだわりです。別の言葉に置きかえるなら「粘り強さ」でしょうか。
日本の学生は大学に入る前に最も勉強をします。ですから、日本の学生は世界と比べてかなり優秀です。しかし、欧米では大学を卒業して社会人になってから最も勉強をするようになります。投資を行うと決めたなら学び続けることが必要です。そして、学んだことはすぐに実践して検証しましょう。学びは行動を伴ってはじめて成長につながるのです。
私の言うことに耳を貸さないでほしい。あなた自身が知っていることをひたすら追い続けることが成功の近道なのだから。
最後にジム・ロジャーズの今までの名言も信じてはいけません。あなた自身の道をひたすらに追いかけるだけで良いのです。ここまで読んでくださったあなたに申し訳ないのですが(笑)、自分の頭で考え、すべてを疑って見てくださいね!