自力で学ぶことなく投資をしてはダメだ。
ジム・ロジャーズ
ジム・ロジャーズは自分の目で見て、耳で聞き、頭で考えて投資をする大切さを説いた投資家でもあります。自力で学ぶことの意義を伝えるその生き方は様々な著書に現れており、初心者投資家が学ぶべき多くのことが込められています。
ジム・ロジャーズはジョージ・ソロスとともにクォンタム・ファンドを設立し、10年の間に3365%のリターンを得た伝説の投資家です。ジム・ロジャーズは国際情勢、マクロ経済、金融政策、社会のトレンドの変化を現地で徹底的に調査して投資を行います。世界中を冒険をしながら現地で投資先を見極める投資手法から冒険投資家とも呼ばれました。
実はこの気ままに冒険投資ブログは、ジム・ロジャーズのような旅をして投資をする生活にあこがれて始めたたのです!
ではジム・ロジャーズはどのような人生哲学を持ち、どのような思考で投資を行い、どんなことを感じて生きているのでしょうか?ここではジム・ロジャーズの著書について紹介したいと思います。
ジム・ロジャーの人生観を学びたい
ジム・ロジャーズの書籍は、投資に関するのものだけでなく、人生の教訓となるような本も多く出版されています。ここで紹介する書籍は、投資というよりもジム・ロジャーズの人生観や哲学をつづった書籍になります。
具体的な投資方法がわかる書籍ではなく、投資家としての哲学や思考の土台を作る書籍です。それぞれの書籍は、特にジム・ロジャーに興味を持ち始めた人におすすめの本から紹介していきます。管理人のおすすめ順に紹介していますので参考までにどうぞ!
1.世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60
ジム・ロジャーズが人生で大切にしてきた60の名言集です。1つ1つの教訓は短くて読みやすく、的を得ており突き刺さるものも多くあります。
ジム・ロジャーズの書籍はどれも長いため、その人生哲学を凝縮して読みたい人にはおすすめです。一方ですでにジム・ロジャーの自伝などを読んでいる方には目新しいことのないまとめの一冊という感じになるでしょう。
ジム・ロジャーズの人生哲学に興味がある人には、最初に読んでみてほしい一冊です。
本書の内容
- 1 大富豪になれる人のシンプルな習慣
(細部に注意を払え、運動して、しっかり寝る ほか) - 2 投資で大成功するための小さなヒント
(歴史と哲学を学べ、新しいことなど起こらない ほか) - 3 世界の動き、お金の流れを読み解く
(すべてはお金の流れについていく、バブルは必ず崩壊する ほか) - 4 自由な人生の扉を開ける鍵
(自分の目で世界を見る、子供こそ最高の投資対象 ほか)
2.人生と投資で成功するために 娘に贈る13の言葉
ジム・ロジャーズが愛娘に送る人生のアドバイスをまとめたものが本書です。娘に語りかけるように述べられるアドバイスの数々が様々な表現で書かれています。ジム・ロジャーズの伝えたいメッセージは「人の言葉や情報を鵜呑みにせず、実際に自身で調べ、自分の頭で考えて行動しなさい」や「歴史は繰り返すので歴史を学びなさい」など生きていくうえで土台を作ってくれます。
本書は簡易な言葉で書かれていますが、内容は重厚、また時に詩的でもあって読み応えがあります。お金があれば幸せになれる訳じゃないよ。かといってお金がなければ、幸せになれないよ。じゃあ、どのように生きれば良いの?その答えが示されている書籍です。
本書の内容
- 自分の力で泳ごう 自分の頭で考えよう
- 大好きなことに集中しなさい
- 人生と投資のためのよい習慣
- 常識?そんなには常識ではない
- 世界を見通すように
- 哲学を、つまり「考える」ということを学びなさい
- 歴史を学びなさい
- 言葉を学びなさい 必ず中国語を学びなさい
- 中国の世紀
- 自分の弱さを理解し過ちを認めることで自分自身を知りなさい
- 変化をとらえ、受け入れなさい
- 未来を見つめなさい
- 幸運の女神は努力を続けた者に微笑む
ジム・ロジャーの人柄を学びたい
ジム・ロジャーズは短期的な値動きには一切、興味がなく、まだ誰も注目していない投資対象に仕込んでおき、みんなが殺到してから売り抜けるタイプです。自分の予想が当たるまで辛抱強くずっと待ちます。
また、「自分の目で見て、耳で聞いて、頭で考えて投資をせよ。」という本人の言葉の通り、現場を訪れて実際に見てから投資を決断するため、冒険投資家とも言われています。ジム・ロジャーズは30代中盤で莫大な富を得てからはあっさりと会社を辞め、世界中を冒険しながら投資を行っているため、その生き方に魅了される人も多いものです。
ここではジム・ロジャーズの生き方や人柄を知ることのできる自伝を紹介します。お伝えするこ管理人のおすすめ順に紹介していますので参考までにどうぞ!
1.冒険投資家ジム・ロジャーズのストリート・スマート 市場の英知で時代を読み解く
ジム・ロジャーズの人柄を深く知りたいのであれば、この書籍が最も読みやすいでしょう。ジム・ロジャーズが生涯を通して学んできた投資に関する知識や世界情勢に関する洞察や分析を紹介してくれる本です。
投資やビジネスに興味があり、且つ旅にも興味があるような人は、ぜひ一読しておいたほうが良い一冊だと思います。世界を回ってきたジム・ロジャーズならではの見地が惜しみもなく書き綴られています。
本書の内容
- 金融が富を生み出す時代は終わった
- 金融の中心は欧米からアジア市場に
- 米国の学力、国際競争力は低下を続ける
- 米国は保護貿易主義をさらに強める
- FRBバーナンキ議長の施策は失敗する
- 新興国ブラジル・インド・ロシアの先行きは暗い
- ユーロ危機はさらに悪化する
- 世界中で一次生産品が不足する
- 近い将来、食品の価格は高騰する
- 今後30年、農業は経済の発展分野となる
- 物価上昇による社会不安が世界各地で起こる
- 中国の不動産バブルは近くはじける
- ミャンマーと北朝鮮に投資のチャンスがある
- 北朝鮮と韓国が統一すれば、日本の強大なライバルとなる
- アジア各国の旅行産業は急速に成長する
2.冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見
ジム・ロジャーズが直接自分で国境を超え世界を旅をした記録です。ところどころに投資家の鋭い視点で様々な国が語られ、その深い洞察に圧巻です。世界情勢について概要を把握したい人におすすめの一冊です。投資家でなくても手元に置いておく価値ありですよ。
ジム・ロジャーが一貫して主張しているとおり、政府が規制を強化して自由を奪えば奪うほど経済は衰え、利権団体が幅を利かせ、政治に取り入って保護主義に向かいます。その結果待ち受けるのは経済の衰退と国家の没落です。その詳細が書かれていますが、現在の日本の状況にもつながることが多々あります。
『冒険投資家ジム・ロジャーズのストリート・スマート 市場の英知で時代を読み解く』と比べると冒険の自伝としての色合いが強く描かれています。
本書の内容
- 黄色いベンツ
- 若いトルコ
- 中央アジアの迫りくる破局
- 中国に最高の資本主義を見た
- 新アジア危機
- デジタル・モンゴル
- 結婚
- アフリカ上陸
- その他
3.冒険投資家ジム・ロジャーズ世界バイク紀行
ジム・ロジャーズは世界を2周しています。その1週目の冒険が『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行』です。2周目の冒険『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界大発見』と同じように世界を見て回る自伝となります。
私としては『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界大発見』は一回目の冒険の時に得た知識をも織り交ぜながら語っているため、そちらがおすすめです。
ジム・ロジャーの生き方に今日尾身があるという人におすすめの書籍です。
本書の内容
- ニューヨーク発
- ヨーロッパ横断
- リンツ再訪
- 十字路イスタンブール
- 遙かなるトルキスタン
- タクラマカンを超えて
- 西安から北京へ
- ファーストクラスの東京
- ユーラシアの果て
- 荒涼たるタイガ〔ほか〕
4.マンガジム・ロジャーズ
本書で描かれているジム・ロジャースの投資手法はウォーレン・バフェットと好対照を成しています。「投資する前に投資対象を徹底的に調べる。」という点では両者とも同じですが、バフェットの方はデータ重視であるのに対して、ロジャースの方は現地に行って自分の目で確認するという姿勢を貫いています。
また、一生生活するのに困らないほどの大金を手にした後は、投資対象を見極めるために世界一周旅行をするというのも非常にカッコイイ生き方だと思いました。
ジム・ロジャーズの半生を手軽に知りたい人におすすめの一冊です。マンガで読みやすく、ジム。ロジャーズの投資手法やその手法が生まれた経緯についても知ることができます。
ジム・ロジャーの投資法を学びたい
ジム・ロジャーズの投資手法はシンプルです。「まだ誰も注目していない投資対象を見つけて、自分の予想が当たるまで辛抱強く待つ。のです。そのためには他人と同じことをしていてはダメです。
他人の情報など一切あてにせず、自分自身で判断をすることを大切にします。現場を訪れて「自分の目で見て、耳で聞いて、社会情勢やトレンドなを様々な関係を考慮して投資をする。」のです。
ここで紹介する書籍は、ジム・ロジャーの具体的な投資手法を伝授する書籍になります。とは言っても簡単にマネできるものではありませんし、知ったからと言ってすぐに実践できるものでもありません。
ただ、一流の投資家が一流である理由は誰もマネができないからというものに他なりません。ジム・ロジャーの書籍はそのエッセンスを感じることができます。管理人のおすすめ順に紹介していますので参考までにどうぞ!
1.冒険投資家 ジム・ロジャーズが語る 投資の戦略
冒険投資家ジム・ロジャーズが日本人だけのために行ったセミナーを書籍化(セミナーの模様を収めたDVD付)したものです。日本人向けに、聞きたいことを抜粋した収録内容となっています。
商品先物投資をする場合のリスク管理について? 投資額は資金額の何%くらい? 日本の商品先物市場での投資の仕方は?ロールオーバー or (期間を限定した)押し目買い? 日本もアメリカも、株高と商品先物の両方が高くなっているが、どちらが長い?
など基本的には社会情勢や国家関係、政府の政策やマクロ経済など様々な視点を考慮した上でジム・ロジャーズがどのようなポジションを取っているのかがわかる書籍です。ジム・ロジャーズは数字を多用するタイプではないため、投資についての見方を学ぶことができます。
本書の内容
- 第1部 私がジム・ロジャーズに学んだこと
並の人物ではない、何も信じていない、調べて調べて調べつくす、大事なのはトップダウン ほか - 第2部 冒険家ジム・ロジャーズが語る投資の戦略
全世界を駆けめぐった世界初のヘッジファンド・マネジャー、休んだ結果、夢の実現、中国の台頭 ほか
2.DVD 冒険投資家ジム・ロジャーズが語る、世界経済と私の戦略
日本をはじめ世界経済や為替、農産物や貴金属などのコモディティ、有望国、現在の氏のポートフォリオなど、今、ロジャーズ氏が考える投資の理由をあますことなくお伝えしているDVDです。
歴史的に割安な水準にある日本市場ですが、ジム・ロジャーズは円に関しては強気であり、サンリオ株やタカラトミー株は保有するなどの株式を保有する数少ない国の一つだと語っています。
ジム・ロジャーの書籍の読み方
ジム・ロジャーズの本を読んだことがない方には、まず『世界的な大富豪が人生で大切にしてきたこと60』や『人生と投資で成功するために 娘に贈る13の言葉
』がおすすめです。この2つはジム・ロジャーズの語録をわかりやすく解説した書籍で読みやすく、ジム・ロジャーズの哲学を簡単に感じることができます。投資の本というよりは教訓本です。
そして、ジム・ロジャーズの哲学に興味を持った方は、『冒険投資家ジム・ロジャーズのストリート・スマート 市場の英知で時代を読み解く』を読みましょう。ジム・ロジャーズの人生を追体験することで、その投資哲学の根幹を感じることができるでしょう。
さらに、ジム・ロジャーズの投資手法に触れる書籍としては、『冒険投資家 ジム・ロジャーズが語る 投資の戦略』があります。ただし、ジム・ロジャーズの投資手法は世界中を実際に冒険してみて回って投資をするという手法で一般人にできる手法でもありません。ジム・ロジャーズのポジションを知るきっかけにはなりますが、投資手法としてはあまり参考にならないかもしれません。
投資にとって究極の投資先はあなた自身です!『自力で学ぶことなく投資をしてはダメだ。』とジム・ロジャーズも語るように、様々な投資家の生き方に触れ、あなたなりの投資手法を確立してくださいね。