自分の人生を自由に生きたい!個人投資家として生計を立て、会社に縛られない生活は誰もが一度は憧れるのではないでしょうか?
個人投資家の中には株式投資で100万円を30億円にした人や不動産投資で月収18万円から2,000万円になった人もいます。一方で、投資で失敗する人も後を絶ちません。株式投資で退職金を全て失った人や不動産投資で破産した人の話は聞いたことがあるかと思います。
実はここで説明している『投資』は株式の個別株トレードやデイトレードなどハイリスク・ハイリターンな投資のことを言います。100万円を30憶円にしたり、退職金を全て失うような投資は投資の王道であるインデックス投資とはかけ離れているからです。
王道であるインデックス投資であれば長期的に見ると投資家が負けることはありません。逆に個別株トレードやデイトレードは少ない元金で大きく儲ける可能性がある反面、すべてを失うこともあります。この記事では個人投資家が少ない元金で大きく勝つ可能性はどのくらいあるかということを紹介していきます。
まずはじめに、デイトレードを行っている個人投資家については以下のような厳しい現実があります。
- トレードで勝てる個人投資家は全体の1割にも満たない
- 株式市場に参加している個人投資家の95%は損をしている
- 個人投資家のほとんどが市場から6か月以内に姿を消している
個人投資家は投資市場が成熟すればするほど負けていく傾向にあります。50年前の株式市場は個人投資家が90%を占め、機関投資家は10%程度でした。そのような環境では他の個人投資家よりも素早く情報を仕入れることができれば抜き出ることができました。
しかし、現在の株式市場は90%の機関投資家と10%個人投資家で構成されています。機関投資家は資産規模も情報量も個人投資家とは比較になりません。機関投資家は政治家にコネクションを持ち、高給なアナリスト(分析者)を雇い、様々な情報機関から最新情報を買っています。機関投資家にとって個人投資家の売買行動は「ノイズ(雑音)」にすぎないのです。
では実際にどのくらいの個人投資家がトレードで成功できているのでしょうか?
投資家として成功できる確率は5%

トレードを行う個人投資家においての成功とは投資で年収1,000万円を達成できるレベルとしておきます。日本証券業協会の「平成28年個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」の報告によると個人投資家として年収1,000万円を達成できる人は7%くらいと言われています。ただし、この中には会社員収入も含まれているため、投資収入だけで1,000万円を稼ぎ出す人は3%以下といわれています。
さらに投資で成功している個人投資家の年代は60代以上が多くなっています。これは個人投資家として食っていくためにはある程度の資産規模が必要ということを示しています。
たとえば、資産10億円の人と100万円の人では個人投資家としての成功率が大きく変わってきます。資産10億円の人は年利1%の運用で年収1,000万になりますが、資産100万円では年利1000%というよりハイリスクな運用をしなければなりません。
もちろんデイトレーダーは実力次第で年収1億円も可能です。しかし、現実にはトップトレーダーでも『トレードはずっと続けられるような仕事ではない』という人が多いのです。厳しいようですがデイトレードなど短期トレードで長い間勝ち続ける投資家はほとんどいません。
デイトレードで稼ぐということはトレード自体をゲーム感覚で楽しみ、四六時中チャートを見ることができる一部の個人投資家にしかできないのです。
投資には株式投資や不動産投資、FXや仮想通貨投資など様々な方法があります。それぞれの投資分野で必要な資産規模や能力が変わってきますが、投資家として成功できる確率は5%くらいと考えた方が良いでしょう。
投資家として成功するためには資産形成がカギ

もし、デイトレードではなく個人投資家として余裕を持って生活したい場合は2~3億円の資産が必要です。2~3億円あれば年利6%のインデックス投資をするだけで年収1,200~1,600万円が可能となります。
そのためには多くの個人投資家は兼業投資家として給料を貯め、節約して資産運用資金を作り、投資で増やしてから専業投資家になります。これはシンプルですが最も確実で安定した方法です。
逆に投資としてよくある失敗は、「退職金が手に入った」や「大金を手にした」など最初から大きな資金を動かそうとすることです。投資初心者は誰もが失敗を繰り返しながら負けない投資家になっていきます。
投資で失敗したことがないという人は「投資家としては失敗している可能性があります。」リスクを取っておらずに失敗から学んだこともないからです。
個人投資家は最初の失敗から多くのことを学びます。だからこそ個人投資家として成功を志す人は給料を貯めながら少ない資金で投資をはじめるべきなのです。詳しくは以下の記事で紹介しています。

投資家として成功するための要素は?

それでも元金が少ない状態で大きな勝負に出て投資で成功したい人もいると思います。給料が少なくて人生一発逆転に賭けたいという気持ちはよくわかります。トレードで大きな損失が出る覚悟を決めてでも勝負をしたい人は、勝負をしても良いでしょう。
ではデイトレードやハイリスク投資で勝てる投資家の特徴は何でしょうか?3つあります。
- 投資について四六時中考えられる
- 自己コントロールができる
- 準備ができる
「投資について四六時中考えられる」というのはその投資分野において調べたり学ぶことに興味があるということです。四六時中チャートを見ることができ、街を歩いていても自然と投資のきっかけを探すことができる状態です。好きこそものの上手なれと言いますが、興味があることに関して私たちは自然と多くの情報を取り入れることができます。
たとえば、新車のプリウスを購入しようと考えている人は、自然と町を走っているプリウスに目がいきます。何かに気づくのはその人が興味を持っているからです。投資として圧倒的に高い情報量を持つ機関投資家に勝つためには、誰にも負けないくらい投資について考えていられることが大切です。
次に大切なのは自己コントロールができることです。ここまで個人投資家としての成功の厳しさを伝えてきたのには理由があります。もしあなたがこの記事を読んで「個人投資家は難しそうだな」と感じるのであれば今は投資をする時期ではありません。メンタル的に不安定だからです。
投資家として成功できる人は例外なく高い自己コントロール力を持っています。投資のルールを決め、自分の判断が間違えたとわかったら躊躇なく損切りします。損失による不安でよりハイリスクに走ったり、逆に利益が出るともっと上がると欲を出して利益を確定できないということはありません。
投資家としての失敗のほとんどは自分をコントロールすることができなくなった結果に起こります。自己コントロールできずに、不安を感じたまま投資を行うと短期的に勝つことはあっても最終的には負けてしまうのです。
投資の世界にはプロもアマチュアもありません。投資を行うと行動した時点であなたは突然プロ野球の世界に入り込むことになるのです。もちろん最初はヒットを打つことも大変です。三振をすることもありますが、自己コントロールができれば確実に成長して勝てるようになります。
最後に大切な要素は準備です。投資家の仕事は準備をすることです。投資家が投資を行うのはマウスをクリックする一瞬の時間でしかありません。投資家にとってはその一瞬を判断するためにどれだけ準備をしたかが勝負を決めます。
投資家の成功率は5%と伝えましたが、実は90%の投資家は準備をしていません。準備というのは日々学ぶことや自分の頭で考えて判断することです。毎日の投資について失敗や成功の原因を地道に振り返り続けることです。自分の頭で考え、大衆の判断に左右されずに自分のルールを守るということは意外と大変なのです。
逆に、ほとんどの投資家はすでにある情報を信じます。SNSや有名なインフルエンサーの情報を鵜呑みにして投資を行います。投資で最も勝てないのは大衆と同じ判断をすることです。
デイトレードに向いていないと思ったらインデックスを!
このように個人投資家として少ない元金で大金を稼ぐには様々な才能や特質が必要です。誰にでもできることではありません。
しかし、米国のS&P500 に連動するような指数連動型のインデックス投資であれば、長期的にみると年利6%の利益が見込めます。投資の王道は個別株でもレバレッジをかけたものでもありません。インデックス投資です。これまでの様々な投資の理論が出てきましたが、長期的には機関投資家さえもこのインデックス投資には勝てないとわかっているのです。
インデックス投資を投資のメインにして、ハイリスクで夢を見る投資はサイドにしておくくらいが良いでしょう。
