豊かさ

ホセ・ムヒカから学んだ豊かさの本質!お金がないと不幸?

ホセ・ムヒカの豊かさの本質

元ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカさんのスピーチにめちゃくちゃ感動しました!今回はホセ・ムヒカさんから学んだ豊かさの本質とお金について考えていきます。結論から伝えますと、豊かになるためにはお金はある程度大切ですが、それ以上に満足する心が大切です

資本主義社会では資本(お金)の有無によって人生の選択肢が大きく変わります。お金がなければ食事も着る服も住む場所すらなくなります。病気を治すことも結婚することも難しくなります。逆にお金があれば一流のものに触れたり、世界中を旅したり、煩わしい人間関係から離れることもできます。

資本主義社会ではお金があることで多くの不幸を回避することができるのです。しかし、お金があるからと言って幸せになれるわけではありません。

お金持ちの中にもどんよりとした不幸感に襲われている人もいれば、お金を失う不安におびえている人もいます。お金で不幸を減らすことはできますが、幸せを運ぶことはできないのです

実際に様々な研究の結果、年収700万円までは幸福度が高まります。年収700万円あれば生活に困ることはなくなり、多くの不幸は防げるからです。しかし、年収が700万円を超えると幸福度はほとんど変わりません。

それよりも人間関係(家族、職場、友人、地域)だったり、趣味の有無や健康の方が幸福度に関係があるのです。お金が幸福度に与える影響は一時的なもので、長期的にはあまり関係がないと言われています。

では豊かさの本質とはいったいなんのでしょうか?元ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカさんは「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と述べました。

ホセ・ムヒカさんに学んだ幸せの本質

ホセ・ムヒカさんは世界でいちばん貧しい大統領として話題になりました。大統領時代には給料の9割を寄付し、大統領公邸にも住まずに小さな農園で質素な暮らしを続けていました。

ウルグアイでは警備もつけずに街を歩き回り、国民には『ペペ』の愛称で呼ばれています。政府の重要な会議でもノーネクタイをポリシーとしており、「ネクタイは現代文明の奴隷のシンボル」と嫌うなど頑固でおちゃめな一面もあります。

そんなムヒカさんは2012年にリオデジャネイロで行われた環境会議で世界中の人々に感動を与えました。消費主義社会の中で、私たちは本当に幸せなのか?と語りかけたのです。2012年のスピーチは以下の通りです。実際にはもっと長いため要約しました。

今の発展を続けることが本当に豊かなのでしょうか?もしドイツ人がひと家族ごとに持っているほどの車をインド人もまた持つとしたら、この地球はどうなってしまうのでしょう?

最も裕福な西側諸国と同じようなレベルで70億80億の人々に消費と浪費が許されるとしたら、それを支えるだけの資源が今の世界にあるのでしょうか?それは可能なのでしょうか?

今の文明を作ったのは私たちです。人類は今消費社会をコントロールできていない。逆に人類の方がその強力な力に支配されているのです。

我々は発展するためにこの地球上にやってきたのではありません。幸せになるためにやってきたのです。人生は短く、あっという間です。しかしその人生こそが何より価値があるものなのです。

余計なものを買うためにもっともっとと働いて、人生をすり減らしているのは消費が社会のモーターとなっているからです。これは政治問題です。

昔の賢明な方々、エピクロス、セネカやアイマラ民族までこんなことを言っています「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ。

根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。そして、改めて見直さなければならないのは私たちの生活スタイルだということです。

発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。

幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。

全スピーチを見てみたい方は以下の動画をご覧ください。

また、ホセ・ムヒカさんは日本メディアに対して以下の言葉を伝えています。

幸せは人間のように、命あるものからしかもらえないんだ。

私はシンプルなんだよ。無駄遣いしたりいろなものを買い込むのが好きじゃないんだ。その方が時間が残ると思うから。もっと自由だからだよ。

なぜ自由か?あまり消費しないことで大量に購入したものの支払に追われ、必死に仕事をする必要がないからさ。

根本的な問題は君が何かを買うとき、お金で買っているわけではないということさ。そのお金を得るために使った「時間」で買っているんだよ。

請求書やクレジットカードローンなどを支払うために働く必要があるのなら、それは自由ではないんだ。

詳しくは動画を紹介します。ホセ・ムヒカ氏の話し方から知性と優しさにあふれている様子が伝わります。

豊かさとは自分をコントロールし、足るを知ること

現代の資本主義社会はあの手この手で私たちの欲望を揺さぶり消費を促します。常に誰かと比べさせることで欲望を刺激するのです。SNSでは知人の素晴らしい生活が目につきます。テレビやメディアの広告では有名人のきらびやかな生活が目につきます。何かを消費をすることこそあなたが幸せになる道だと植え付けてくるのです。

ですから、質素に生きることはとても難しいのです。このような本質的には豊かさと関係のない消費主義社会を私たちは変えることができていません。しかし、自分自身の考え方をコントロールすることはできます。

自分が本当に豊かさを感じるものを知るのです。それは大切な人とゆったりと過ごす時間かもしれません。仕事やお金に追われていると、大切な人と一緒にいても他のことを考えてしまいます。それは仕事やお金に私たちが支配された状態です。幸せとは程遠い状態とも言えます。

働いて働いて職場と家の往復を続けていたら、いつの間にか老人になってしまいます。唯一できたことはそれほど大切じゃない物をたくさん手に入れたということくらいになってしまうのです。人生は有限です。お金はないよりあった方が良いです。しかし、あったからと言って豊かになるかというとそうではないのです。

私たちは資本主義という消費社会の中で本当は不必要なものを買わされているのではないでしょうか?物がいっぱいあることや多くの経験があることが豊かだと勘違いをして、自分が幸せを感じる大切なものをないがしろにしているのではないでしょうか?

豊かさとは今あるものに満足し、自分が幸せを感じるものを大切にすることなのかもしれません。

失敗を繰り返しながら豊かさに気づく

世界の賢人たちがお金がなくても幸せになれると言います。しかし、貧乏で悩んでいる多くの人はそのように考えるのが苦しいはずです。私は生活が苦しくて貧しい時代にそんなことは考えられませんでした( ゚Д゚)。収入や資産が増えてはじめて、豊かさは別にお金で変わるものでもないなと実感しましたし、実際には夢中で事業をしているときがもっと豊かだな気づきました

だから、人には自分の信念に従って一生懸命に努力する時期があってもよいと思います。お金がないと悩んでいる人は、お金を手に入れるために一生懸命働く時期が必要かもしれません。副業や投資でお金を増やす過程で、はじめて自分にとっての豊かさに気づくこともあります。

お金だけを目指していると、最も大切にしたかった家族をないがしろにしたり、あなたにとって大切な趣味の時間や人生の素晴らしい出会いを失ってしまうかもしれません。しかし、人生ではときにそのような失敗から学ぶことがいっぱいあります。

だから、いろいろなことにチャレンジしながら失敗から学び、成功から豊かさに気づくのもまた人生かもしれません。最後にチャレンジしながら人生に迷ったときは、もう一度、ホセ・ムヒカさんの言葉を思い出してくださいね。

貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ

あなたにとって豊かな人生が広がりますように!それではEnjoy Yourself‼