最近、simcityという街作りゲームにハマって無駄な時間を過ごしているShunです。ゲームを終わった後の無駄感が半端ない笑。だれかやめせて下さい・・・。
実は妻と10年間温めた夢がまた一つ叶いました涙。地元の沖縄で一戸建ての民泊施設(一番座)をオープン。大変なこともあったけど、旅館業許可書取得~運営までの流れを紹介しますね。
- コンセプトづくり
- 物件探し&契約
- 物件の改装
- 旅館業許可書取得
- リスティングを行って施設オープン
- 稼働率や経営状態
まずはゲストハウス一番座を見てみたいという方は以下のUrlからアクセスしてみてくださいね!
目次
コンセプトは明確&非日常の体験を
はじめにやったことは妻とコンセプト作り。実は結婚する前に2人で「いつかは民宿を開きたいね」と話していたんだ。若かりし頃の温かい思い出です笑。そのときに話していたことも含めて2人で理想のゲストハウスを話し合った。
その結果、「沖縄の文化や自然を通して、時間が止まるような穏やかな体験を届ける」というコンセプトが決まった。私はオーストラリアに1年間住んだことがある。そのとき、沖縄文化の豊かさや自然の穏やかさに気がついたんだ。だから、いつかは沖縄の文化や自然を通して、このゆったりした沖縄の独特の雰囲気を伝えたいという気持ちもあった。
実はこのコンセプトの明確化が民泊運営では最も大切だと思う。民泊を開く際に様々な物件に泊まって、Airbnbのサイトで人気の物件もみてきた。その中で良い物件に共通しているのはコンセプトが明確であることだった。コンセプトが明確になることによってターゲットが明確になり、Airbnbなどのサイトに載っている写真や文章に統一感が生まれてくる。そこに来て欲しい人や体験できることが明確だから選ばれるんだ。民泊施設のコンセプトが伝わっているかどうかはレビューを読むと一目瞭然だよ。
ただし、これだけでは不十分。選ばれる宿泊施設になるためにはそこに非日常を入れる必要がある。旅をしたい人は非日常を求めている。だから、非日常の体験を届ける必要がある。
たとえば私たちのゲストハウスはわざとテレビを置いていない。テレビは日常を感じやすいし、家族との時間や自然を感じる時間が減ってしまうから置かないんだ。
こんな感じでコンセプトの明確化と非日常を意識して設計したよ。
物件探し&契約はコンセプトに添って
次は物件探し。ここでは3つのポイントがある。
- ロケーション
- 地域や近隣住民との関係
- 契約内容
私は沖縄の自然を感じてもらいたかったから海に近いロケーションの物件を探した。沖縄といえば海だからね笑。物件の探し方はまず海に近い地域に行って自治会の会長さんや地域住民の方を訪ねる。それで「民宿をやりたくて空き家物件を探している」と聞いて回るんだ。わかってる。完全に怪しい人だ笑。だけど、最初から区長さんや地域の人と接していれば、施設をオープンする際もすごく進めやすくなる。地域の人と協力してこそゲストに良い体験を伝えられると思っている。
私は5ヶ月かけて平日のお昼に妻とドライブしながら空き家物件を探した。そして地域の人を見かけては話しかけ、自治会長さんへの聞き込みを行った。結局、2019年の2月から探し始めて見つかったのは7月だった。
物件が見つかった後は近隣住民や自治会長さんに挨拶を行い、物件の賃貸契約を行った。物件は3年間空き家になっており、中はホコリと汚れがある状態であった。こんな感じだ。

床は傷だらけで傷んでいるところもあったし、畳は張替えが必要そうだった。換気扇やドアノブが取れている部屋もあり、修繕にお金はかかりそうであったがロケーションとコンセプト通りの沖縄の伝統的な間取りをした古民家であったためすぐに決めた。

契約については月額6万円の賃貸契約を行った。購入すると身動きが取りにくくなるとので、物件は賃貸が良いと決めていた。
物件の改装は全て手作りで想いを込める
8月に物件を契約してからは3ヶ月かけて改装を行った。改装は床の研磨作業を委託したが、残りは全て自分で行った。私はDIYが好きだし、自分の家でできなかったことをやってみたかったから妻と一緒に改装した。実際には終わりが見えなくてかなり大変だったが笑。改装にかかった料金は全部で200万円くらいだ。大体の概算を下に紹介しておく。
- 床研磨 30万
- テラス 25万
- 外構(芝や塀の板張り、玄関) 22万
- 寝具(ベットと布団) 20万
- 火災報知器 19万
- エアコン2代 15万
- 防火カーテン 10万
- 和室の一枚板や三線 6万
- 畳張替え 6万
- 洗面台 5万
- 水道工事 4万
- 換気扇 4万
- 清掃 3万
- 旅館業習得費 3万
- その他小物 30万
特にお金がかかるのは床や消防設備関係だった。また、トイレやお風呂場などの水回りは素人では改装が少々難しかったので古さを活かすことにした。改装に関しては家主も自由にして良いと言ってくださっていたので結構大胆に変えた笑。
通常の賃貸物件でここまで改装費にかけることはないと思うが、それだとあまり特徴のない物件になってしまうと思う。特徴のない物件は競合が多くて選ばれにくい。そのため、改装は多少奇抜だったり、尖った特徴があるくらいが丁度よいと思っている。最終的にはこんな感じに仕上がりました。

各部屋のドアは流木を取り付け、証明はすべて暖色系に取り替えた。

畳は張り替えて朝日が入りやすいように竹のカーテンを使った。朝日が竹のカーテンから室内に差し込む様子はすごく綺麗です。
旅館業取得については色々情報あるから大丈夫
旅館業許可書の取得については管轄の保健所に申請を出せば通る。ただし、保健所がチェックする項目や消防署が発行する適合証明書(消防署に発行してもらう施設の安全証明書みたいなもの)は地域によって変わるので、めんどくさい方は代行業者を使う事もできる。私は管轄の保健所に確認しながら自分で行った。旅館業取得の情報は一応インターネット上にもあるからなんとか大丈夫だった。けど、すんげーわかりにくいから覚悟してね笑。
旅館業許可書の取得は以下の手順で進めることになる。
- 消防設備を整える
- 消防で適合証明書発行
- 保健所提出に必要な書類を集める
- 保健所と事前打ち合わせ
- 保健所立ち会いの元で施設検査
- 旅館業許可書発行
わからないことは保健所職員に確認すると丁寧に教えてくれる。注意点としてはあまりに古い物件は保健所が許可しない場合があるので、物件を決める前に築年数や耐震性を確認する必要がある。
リスティングを行って施設をオープン
旅館業許可書は2週間ほどで発行された。その間にAirbnbとbooking.comにアカウントを開設し準備。実際には旅館業許可書を提示しないとサイトに掲載はされないのでそれまでに写真を取ったり、説明文を考えたりしておいた。
写真や説明文はコンセプトに沿って考える。特にこの施設だけでしか体験できない沖縄の文化や自然についてを五感を通して伝えるようにした。通常の民泊施設はアメニティや無料Wi-Fi、電子レンジ、冷蔵庫、エアコンの有無などについて説明する。しかし、そのような情報は日常を感じるし、他が似たりよったりなので違う表現を使うほうが良いと思っている。例えば、こんな感じの表現だ。
「私たちの家は沖縄の伝統的なつくりをした民家です。沖縄の文化や風土、ゆっくりとした時の流れを感じてみませんか?
朝は小鳥のさえずりで目が覚めます。新原ビーチをお散歩すると、海から出る朝日が全身を包み込みます。子供たちは貝殻拾いに夢中です。昼はテラスに流れる自然の風を心地よく感じながらハンモックでお昼寝。 夕方は地元のスーパーや市場で買った沖縄の食材で、円卓を囲んで賑やかな食卓。 夜はコオロギの鳴き声と波の合唱を聴きながら、満天の星空を眺める。 晴れた日には流れ星が降りそそぎます。
自然の中でのんびり過ごす時間は一生に残る思い出となります。」
リスティングについては他にも工夫を凝らしていることがいっぱいある。最も大切なことはコンセプトを明確にしてターゲットに刺さるリスティングをすることだ。ここがしっかりと出来ていれば、レビューには思い通りの感想が寄せられる。もし、レビューでコンセプトに関連する内容が出てこない場合は施設の中身やリスティングを修正して制度を高めていく必要がある。これができるとレビューは高くなる。気がする笑。
もう一つリスティングで大切なことはしっかりとターゲット以外の人が来ないようにすること。たとえば、私の場合は「便利なサービスを求めたり、騒ぎたい人はホテルがおすすめですよ。」と伝えている。私たちのコンセプトに合わない人が来るとお互いにとって良くない。実はここをしっかりと伝えることがコンセプトに合う人を惹き付けるポイントになる。
稼働率や経営状態について
2020年2月現在、稼働率は85%くらいで月の収益は以下の通りとなっている。
- 11月 16万
- 12月 24万
- 1月 34万
2月は36万くらいになる予定だ。ここから家賃・光熱費などで約9万円ほど差し引いた額が利益になる。スタートは好調だがこれは運がよく、ロケーションの良い物件に出会えたことが大きいと思っている。ラッキー!
ただし、競合を見てみるとほとんど稼働していないところも多い。民泊業については予約の取れない物件と予約の全く入っていない物件の2極化している印象がある。民泊業はかなり増えて加熱状態なので今後は物件の質によって大きく左右されてしまいそうだ。
ゲストハウス一番座のAirbnbリスティングについてもっと見てみたい方は以下のリンクからぜひご覧ください。サイトの写真にあるハートマークをポッチと押して赤なると、私はとても嬉しいです笑。
また、民泊業についてより詳しく聞きたい方はぜひ泊まりに来てくださいね。波の音を一緒に聞きながら民泊業についてやいろいろなことをお話したいです。できれば、お問い合わせの際に「ブログを見ました」といって頂けると10%オフにしますよ笑!ありがとうございます。