健康教室がコロナの影響で全て中止になり、民泊事業はキャンセルが相次ぎ、株価は急落するという3重苦をすべて味わい尽くしているShunです。味わい深いなぁ( ゚Д゚)。
今日はブランディングについて考えてみました。最近はSNSを使って個人がブランディングできる時代になりました。個人が上場企業と戦えるという素晴らしい時代が来たとともに、ブランディングが個人や企業の命運をも左右しています。
私が経営する合同会社LifeWaveとゲストハウス一番座についてもブランディングはとっても大切!ブランディングが確立すると、最終的には広告宣伝の必要性すらなくるほど人がお客さんが集まるようになります。
目次
ブランドとブランディングとは?
ブランドと聞くとシャネルやグッチなどの高級品をイメージする人も多いと思います。私はブランディングについて学ぶまでブランド=高級品と思っていました( ゚Д゚)。実際にはブランドとはその企業や商品のイメージのことです。たとえば、以下の言葉からどこの企業が思い浮かべますか?
- お、ねだん以上
⇒ ニトリ - 30分で届けるピザ
⇒ ドミノ・ピザ - シンプルでスタイリッシュなスマホ
⇒ iPhone
けっこう簡単にわかると思います。商品としての家具やピザ・スマホは山程あります。それでも、言葉を聞いてはっきりと企業名が思い浮かぶのはブランドが確立されているからです。このブランドイメージを人々に定着させていくことをブランディングと言います。つまりブランディングとは企業や個人のイメージを定着させていく活動のことなんです。
他者(他社)とは違うあなたの(企業の)持っている経験や技術、専門性やパーソナリティなどを、正しく、かつ魅力的に理解されることで、あなたの(企業の)存在や価値が認められやすくなります。情報もモノもサービスも過多の時代に、他に代えようのない「あなただから頼みたい」、「あなたから買いたい」、「あなたに会いたい」と選ばれやすくなるのです
なぜブランディングが大切?5つのメリット
世の中があまりにも似たような商品やサービスで溢れています。ユーザーはその商品やサービスを購入するときに必ず他の商品と比較します。インターネットですぐに比較できますからね。
すると何が起きるでしょうか?他の商品と比較して特徴のない商品やサービスは価格競争で対抗するしかありません。価格競争に陥ると業界最大手の1社以外はほぼ生き残ることができません。
つまり、企業でも個人でも価格競争に巻き込まれないためには、他の商品にないユニークさが必要になります。そこで自社の商品のユニークさを伝えるブランディングが必要になってくるんです。
このユニークさのことをUSP(Unique Selling proposition)と言います。独自のセールスポイントってことです。最近ではユニークさ(機能面)すら独自性を保つのが難しくなってきたので、MSP(Me Selling proposition)が重視されるようになりました。「私がセールスポイントです!」ということで、ある意味究極の差別化です( ゚Д゚)。
ブランディングが確立されると5つのメリットがあります。
- 知名度の向上
- 宣伝広告費の削減
- 価格設定の自由
- リピート率の向上
- 安心感の提供
知名度の向上でビジネス機会が増加する
ブランディングによって知名度が向上するとビジネス機会は劇的に増えます。たとえば、あなたが大切な人と誕生日を祝いたいとします。ザ・リッツカールトンホテルとゲストハウス一番座(経営Shun)のどちらかしか選べません。どっちを選びますか?聞くまでもありません( ゚Д゚)!!
知名度があるというのはそれだけビジネス機会が増えるということです。ザ・リッツカールトンと名前を聞いただけで、人はたとえ泊ったことが無くても『世界最高のサービスが受けられそうな高級ホテル』とイメージするのです。
ちなみにゲストハウス一番座と聞いても『???何それ?』とイメージすらわかないでしょう。知名度が高いということはそれだけでビジネス機会が圧倒的に増えるのです。
ブランドが確立されると広告宣伝すら必要ない
ザ・リッツカールトンホテルのCMを見たことがありますか?ほとんどないと思います。すでに知名度があるブランドはみんなが知っているので広告する必要がないのです。もちろん、多額の広告宣伝費は不要になります。
ブランドイメージが価格設定を自由度を上げる
『世界最高のサービスが受けられそうな高級ホテル』というイメージは価格の自由度を高めます。宿泊者は世界最高のサービスを受けたいならここしかないとイメージするので、価格はブランドが自由に設定できるのです。
つまり、競合がまねできないような独自性のある企業や個人は、価格競争をする必要がなくなるのです。競争する相手がいないので価格設定は自由ですからね( ゚Д゚)。
逆にブランドイメージが弱いホテルは価格で競争するしかなくなります。ブランドイメージを確立できない企業が価格競争に陥るのは避けられません。
リピート率の向上はブランドイメージの強さ
ブランドイメージが強い場合、思い出してもらえる回数が増えるので、リピート率が上がります。たとえば、結婚祝いだから特別なホテルに宿泊したいなと考えた時、高級ホテルがいくつか思い浮かぶかもしれません。ブランドイメージが強ければそこで思い出してもらえる確率が高くなります。リピート率は向上します。
ちなみにザ・リッツカールトンホテルのリピート率は驚異の40~50%です。
商品を購入するときにブランドは安心感を提供する
ここでもザ・リッツカールトンホテルの出番です( ゚Д゚)。もう名前を聞いただけで「ここなら素晴らしい時間が過ごせる」という安心感がありませんか?ブランドイメージが提供するのは安心感です。商品を購入する前から、すでにどんな体験ができるかイメージできます。その安心感はブランドの力をさらに高めていきます。
まるでザ・リッツカールトンホテルの回し者のようになってしまいましたが、これがブランドイメージのすごさですね( ゚Д゚)!!
ブランディングのデメリットもある
ブランディングには一度確立されたイメージから逃れられないというデメリットがあります。たとえば、ディズニーランドで『ミッキーマウスがサザエさんと共演!』なんてありえないでしょう( ゚Д゚)。夢の国のイメージが壊れてしまいます。ブランディングが確立されるということは、そのイメージ以外のことはできないという制限でもあるのです。
そして、一度ブランドイメージが壊れると、信頼を大きく損ねることになります。ミッキーマウスが子供に叩かれて、怒って子供をボコボコにしたなんていう事件が起こると夢の国どころではありません( ゚Д゚)。
これまで築き上げたイメージがある分、ダメージはとても大きくなります。ブランディングは築き上げるのに長い時間がかかりますが、壊れるときは一瞬なのです。
ブランディングで価格に差が出る
それでもブランディングに取り組む価値は十分あります。むしろ、今の時代はブランディングが確立できなければ生き残るの超大変です。ローランドさんも言うように「俺か、俺以外か。」という世界です( ゚Д゚)。
たとえば、ブランディングによって売上は大きく変わります。整骨院はわかりやすいかもしれません。整骨院には安いところで2,000円のところもあれば、高いところだと6万円のところもあります。
比較すると30倍の価格差です。しかし、整体の効果が30倍違うかというとそうではありません。違うのはブランドイメージです。
安い整骨院は安さを売りにして「安い!治る!」などでブランディングしています。一方で高い整骨院は「心と体を美しく」とより美しくなるための整体というブランディングしています。この2つ整骨院が提案しているイメージは全く異なります。
安さや治ることを売りにしている整骨院はどこにでもいますから、もっと安いところが出てくると価格を下げて勝負するしかなくなります。美しさを提案する整骨院は少なく、利用者も美容エステや脱毛サロンのように高価格帯でも価値を感じれば購入します。その差が価格になって現れているのです。
このようなブランディングの差は飲食店や美容院、ホテルなど多くの業界でも同じです。これからの時代は商品の機能や性能では大きな差をつけにくいです。それよりも商品に込められたイメージやどのような価値観の人が販売しているかというイメージこそが大切になります。
どのようなサービスでもサービスの質をあげるだけでなく、ブランディングを意識した戦略が必要になるのです。
ブランディング戦略3つの過程
ブランディングには3つの過程があります。
- 環境分析
- ブランドアイデンティティ確立
- ブランドイメージの浸透
ざっくり伝えると環境を分析して、自分のポジションを決め、一貫した発信を続けることです。この過程を経てブランドは確立されていきます。要するに『彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず』(孫氏兵法)です( ゚Д゚)。
環境を分析するにはその業界の顧客と他者(他社)を知る
まずは業界の顧客と他者(他社)を知ることです。3C分析が有名です。3Cは顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)のことです。顧客は何を求め、競合は何を提供し、自分は何を提供するのかを分析するのです。
ブランドアイデンティティは自分を知ることから
ブランドアイデンティティの確立は自分を知ることからはじめます。SWOT分析が有名です。SWOTでは自分の強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を分析します。
ブランドイメージの浸透は一貫性をもって続ける
ブランドイメージを浸透させるためには一貫性をもって続けることが大切です。個人ならメディアでの見せ方や発言、暮らしぶりにも一貫してイメージを守るのです。企業なら商品のデザインや見せ方、広告から販売手法まで一貫したイメージを届け続けます。
ブランドイメージを一貫して届け続けるのは意外と大変です。多くの個人や企業が途中でブレてしまうからです。一貫性を保つためには、個人なら生き方、企業なら理念を深く浸透させているかどうかが大切です。
ブランドイメージとは最終的には生き方のような哲学がどれだけ確立されているかということになるのです。
ゲストハウス一番座のブランディング例
私の経営しているゲストハウス一番座を例にブランディングを紹介します。私はゲストハウスをはじめる際に、競合を分析したり、自分が提供できるものを掘り下げたり、どのような人が喜んでくれるかを考えました。ぶっちゃけ3C分析やSWOT分析はやっていません( ゚Д゚)!小難しい・・・( ゚Д゚)!
私は以下の質問を整理していました。
- 自分に提供できる価値はなに?
- その価値は他のところでは提供できない?
- 誰が求めているの?
- その人はその商品でどんな体験ができるの?
- その体験はその人の人生にどんな意義を与えるの?
ゲストハウス一番座が提供できる価値とはなに?
ゲストハウス一番座では沖縄にしかないゆったりとした島の時間を提供できます。何もかもがゆったりで、柔らかく、豊かな時間です。ゲストハウス一番座は伝統的な沖縄住宅のため、沖縄の文化やのんびりとしたおおらかさを感じるのにぴったりです。日常の忙しさでは感じることのできない、大切な人の温かさを深く感じる宿です。ゆっくりとお互いのことを聴き、語り、感じ合う体験を提供します。
その価値は他のところでは提供できない?
沖縄には多くのリゾートホテルがあります。しかし、沖縄の伝統的住宅で文化や伝統を感じることができるところは少ないです。また、ゲストハウス一番座は新原ビーチという自然の海が目の前にあります。沖縄の文化・伝統・自然を感じ、島のゆったりとした時間を感じることができるのはゲストハウス一番座だけです。
それは誰が求めているの?
沖縄の伝統や文化、自然に興味がある海外の家族です。子供は3名、4歳~12歳の育ちざかり!観光地を周るよりもその土地の人に触れ、文化に触れ、自然に触れたい家族に最高の宿泊施設です。素晴らしいサービスよりも人とのつながりを重視し、家族の絆と豊かさを深めて暮らしたい温かな人たちは一番座を気に入ります。
ゲストハウス一番座ではどんな体験ができるの?
沖縄のゆったりとした島時間を感じることができます。朝は小鳥のさえずりで目を覚まします。波の音を聞きながらビーチを散歩すると、海から温かい日が昇ります。こどもたちは貝殻拾いに夢中になります。 昼は透き通る海で色とりどりの熱帯魚と遊びます。少し疲れたら、風を感じながらハンモックでお昼寝。ログハウス風の2段ベットからは、こどもたちのはしゃぎ声が聞こえてきます。 夜は近くの市場で買った食材で、沖縄料理。お腹がいっぱいになったら、テラスで満点の星空を眺めます。晴れた日は流れ星が空いっぱいに降り注ぎます。非日常的な暮らしの中から家族の存在を感じて過ごします。
その体験はその人の人生にどんな意義を与えるの?
大切な人とのんびり過ごす旅は、一生の思い出となります。ゲストに何かつらいことがあったとき、もしくは死を目の前にしたときに思い出すのは家族と過ごした豊かな時間であってほしいと思います。慌ただしい日常生活では、本当に大切なことを忘れがちです。この旅を通してゲストにとって豊かさの源泉を感じられると何よりも嬉しいです。
ブランディングのまとめ!
ゲストハウス一番座のブランディングはこんな感じです。もう一度伝えたいのですが、ブランディングで大切なことは哲学と一貫性です。施設の内装やデザイン、施設の伝え方やメッセージの言葉遣い、写真の見せ方などに一貫した哲学を込めることが大切になってきます。
ゲストハウス一番座の収益や詳しい経営状態は下記の記事に載せています。興味のある方はぜひ見てくださいね。

ブランディングは環境を分析して、自分のポジションを決め、一貫した発信を続けることです。そして、そのためには哲学が必要です。どんなメッセージを伝えたいのかを掘り下げることで哲学は磨かれ、独自性の光るものをつくることができますよ。
とは言え、私はブランディングが得意な方ではありません( ゚Д゚)。それでも豊かに事業を経営することはできていると感じています!売り上げを高めていくためなら、ブランディングは必須です。しかし、豊かさを目指すためならブランディングはそこまでこだわらなくて良いと思っています。必要以上に良く見せなくても良いな―と( ゚Д゚)。
最低限の売り上げを立てるまで、ブランディングをやってみても良いとおもいますが、ある程度出来上がったら事業経営そのものを楽しんでいれば良いのではないかと思います。結局、楽しんでいる経営者のところに人は集まると感じていますよ!
それでは今日もEnjoy yourself!!