仮想通貨投資

仮想通貨(ビットコイン)のシャープ・レシオは超優秀!資産クラスで投資効率を比較

仮想通貨は暴騰すると上昇率が高く、資産のリバランスに大忙しです。気が付くと資産の30%が仮想通貨になったりするので、定期的に米国株VTI(Vanguard Total Stock Market Index Fund ETF)に移しています。本当は仮想通貨の税金が安ければもっと増やすのですが( ゚Д゚)。

そんな仮想通貨ですがシャープ・レシオも優秀です。シャープ・レシオとは「リスクに見合うリターンが上がっているか」という、投資効率の良さを数値化したものです。個別の株や債券、投資信託など金融投資商品同士を比較する際に使われる代表的な指標のひとつです。

シャープ・レシオは数値が大きいほど、小さなリスクで大きな投資リターンを上げたことを意味します。一般的にはシャープ・レシオが1を超えるような投資商品は適正なリスクが取れた優秀な投資商品です。

たとえば、投資商品AとBではどちらの方が良い投資でしょうか?

  リターン リスク リスクフリーレート
投資商品A 15% 20% 1%
投資商品B 5% 3% 1%

リスクフリーレートとは貯金や国債などリスクが極めて低い金融商品の利回りのことです。シャープ・レシオは(リターン - リスクフリーレート) / リスク(標準偏差)という式で成り立ちます。この式を元に投資商品AとBを比べると以下の結果になります。

投資商品Aのシャープ・レシオ = (15 – 1) / 20 = 0.7
投資商品Bのシャープ・レシオ = (5 – 1) / 3 = 1.33

投資商品Aはリターンが高い反面、リスクも高く暴落時には損失も大きくなります。そのため、シャープ・レシオは0.7となっています。投資商品Bはリターンが5%と高くないもののリスクが低く、シャープ・レシオは1.33となっています。投資商品AとBではBの方が投資効率が良く適正なリスクの取れた投資商品と言えるのです。

仮想通貨(ビットコイン)のシャープレシオは?

仮想通貨

過去200年間のリターンを調査した結果、米国株投資のリターンが圧倒的に高いことは有名です。米国株、米国債、ゴールド、現金など様々な資産の中でも米国株投資のシャープ・レシオは高く、米国株が最強と言われている理由のひとつです。

ではビットコインのシャープ・レシオはどのくらいになるのでしょうか?それぞれシャープ・レシオを調べてみました。

PORTFOLIO VISUALIZER使ってバックテストを行いました。1年、5年、10年においてビットコインのシャープ・レシオは1を上回り、とても優秀ということがわかりました。つまり、ビットコインは高いリスクを考慮してもリターンが高く、投資するに値する資産クラスと言えます。

  1年 5年 10年
ビットコイン 1.08 1.35 1.02
S&P500(米国株) 1.93 1.01 0.94
日経平均 1.17 0.62 0.49
米国債 -0.75 0.42 0.54
ゴールド -0.59 0.58 0.14
Shunポートフォリオ 1.2 1.45 1.2

我らが日経平均はこの1年こそコロナショックの回復で高いシャープ・レシオとなっていますが、長期的には0.49というとても微妙なラインとなっています。S&P500と比べると、どの期間をとっても投資効率が悪いという結果になりました( ゚Д゚)。

また、米国債やゴールドはコロナショック後の上げ相場では下落してシャープレシオがマイナスになっています。米国債やゴールドは株式市場の暴落局面に強い反面、相場の上昇時には投資効率が著しく下がることになります。

なお、シャープ・レシオはあくまでも投資商品の過去のパフォーマンスを評価するものです。将来の収益性に対してもこの通りになるわけではないので、その点は注意する必要があります。また、ものごとは平均に収束するという性質があるため、極端に高いパフォーマンスが続いた後は注意が必要です。

たとえば、直近1年間のS&P500や日経平均はコロナショック後の株価高騰によって高いシャープ・レシオとなっています。しかし、このような状態が2~3年と続くことは考えられにくいです。今後どこかのタイミングで株価が暴落したり、伸び悩む時期が来ることも考えられます。

シャープレシオが高くても全資産ビットコインは危険

ビットコインのシャープ・レシオは投資期間が長くなるほど高くなります。しかし、資産全額をビットコインに投資するのはとても危険です( ゚Д゚)。ビットコインが高騰したタイミングで投資してしまうと、80%の暴落に巻き込まれることもあるからです

私は2017年に仮想通貨に資産の60%を投資しました。その際は暴落も高騰も経験しましたが、シャープ・レシオが高いとわかっていてもかなりの恐怖感を感じていました( ゚Д゚)。

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ビットコインはこれまで暴騰と暴落を繰り返してきました。シャープ・レシオはも高く、5年以上長期保有すれば米国株よりも投資効率が良くなります。一方で、80%もの暴落に巻き込まれてもずっと保有し続けられる人はなかなかいません。ビットコインは長期保有の難しい資産クラスなのです。

また、日本では仮想通貨の税金が最高55%にも上ります。税金面を考慮すると1,000万円以上の資産を仮想通貨に投資して2~5倍となっても税金面で利益がかなり目減りします。税金を考慮すると、毎年少しづつ利益を確定がするか、税制度が変わるまで保持し続ける必要があります。

そのため、資産規模が大きくなってくるとどれだけシャープ・レシオが高くても、仮想通貨だけで運用するのは限界が出てきます。私は資産が1,000万円以下の時は仮想通貨に資産の多くを投資していました。しかし、資産が増えていくにつれて米国株の割合が増えてきました。

シャープ・レシオを高めるポートフォリオとは?

投資のポートフォリオ戦略実践例

ではシャープ・レシオを高めるためにどのようなことに注意すれば良いのでしょうか?そこで必要なことがポートフォリオを組むということになります。ポートフォリオとは資産クラスの配分のことです。投資を行う際には、いくつかの金融商品に配分(アセットアロケーション)することでリターンやリスクを調整します。その結果、シャープ・レシオを高めることができるのです。

たとえば私のポートフォリオは『米国株(VTI)40%、リスク資産(仮想通貨や個別株)30%、現金20%、REIT10%』です。長期米国株投資で安定性を保ちつつ、中期の仮想通貨や個別株投資でリターンを狙う構成です。このポートフォリオのシャープ・レシオは『1年で1.2、5年で1.35、10年で1.2』と安定性が高く、上昇相場にも下落相場にも強いと考えています。かなりバックテストを行いました( ゚Д゚)。

Shunのポートフォリオ

米国株はVTI(Vanguard Total Stock Market )を25年は積み立てていきます。リスク資産は主に仮想通貨(ビットコイン、イーサリアム)が15%と個別株が15%です。仮想通貨は中長期的に有望と考えており、レンディング(貸し出し)で年利4%がもらえます。

レンディングによるインカムゲインと値上がりによるキャピタルゲインはかなり優秀だと思います。ただし、税金が高いのであまり多くの資産を入れることができません( ゚Д゚)。

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現金は暴落時の買い増し用です。基本的には仮想通貨取引所でレンディングしており、年利5~7%の収益になります。これだけあればレンディングだけでも満足ですが、取引所の破綻リスクを考えて分散させています。

REIT(不動産投資信託)は日本と米国で半分ずつ持っています。REITは配当金利回りが年間4~5%ほど受け取れます。この配当金は旅行に使ったりと生活を豊かにするために使うお金です。投資をやって「ありがたいなぁ~」と感じるために使います。そのため、再投資は行いません。

ポートフォリオは資産規模や収入、年齢、家族の有無など生活スタイルによって大きく変わります。あなたに合ったポートフォリオを組んでくださいね!

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シャープ・レシオを投資判断の基準に!

投資先として伸びる業界

シャープ・レシオは投資信託やETF、個別株などを評価する基準としても使うことができます。特に投資信託やETFのシャープ・レシオを確認するとほとんどの投資商品が1を超えません。また、シャープ・レシオはどの期間で見るかによって大きく変わるため、1年、5年、10年とそれぞれの期間で見ることも大切です。

仮想通貨はリスクが高いと敬遠されがちです。しかし、投資効率をしっかりと評価するとビットコインは投資するに値する資産クラスです。様々な金融商品を組み合わせることであなたのポートフォリオのシャープ・レシオを高めてくださいね!

それでは今日もEnjoy Yourself!!